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人工知能(AI)コラム



城塚 音也

Blue3事業部
戦略推進担当 エバンジェリスト

城塚 音也

はじめに

ご存知のように3年ほど前よりAIはブームとなっています。IBMのWatsonがクイズ王に勝ったことや、囲碁のトッププロにGoogleのAlphaGoが勝ったといったイベントは、AIが人間の能力を超えた象徴的イベントとして世の中に衝撃を与えました。このようなAIの飛躍的進化の背景には、AIを構成する3要素 データ、ハードウェア、アルゴリズムそれぞれが「進化」したことにあります。

人工知能の進化

AIの学習に必要な世の中に存在するデータの量は爆発的に増加しています。2020年には世の中に存在するデータの量は44ゼタバイト(テラバイトの10億倍がゼタバイト)というとてつもないデータ量に達する見込みです。AIの学習処理に必要なハードウェアも急速に進化しており、AI処理に特化した特殊なハードウェアも登場しています。2025年には人間の脳の計算能力に追いつくと予測されています。AIの学習アルゴリズムについては、人間の脳の神経細胞を模した第3世代のAI「ディープラーニング」が登場し、前述のAlphaGoにとどまらず、コールセンターやチャットでの顧客問い合わせ対応、金融業におけるリスク審査、インフラの最適制御などにおいて、従来のAIを超える性能を発揮しており、急速に実用化が進んでいます。

とはいえ一般に信じられているほどAIは万能な存在ではありません。まだまだ学習データに含まれない事象を正しく扱うことはAIにとっては苦手です。人間のように常識で判断する、ということはできません。画像や音声認識のように人間の能力を超える能力を示す領域もありますが、言語の理解や美的センスなど、人間に追いついていない部分が多々あります。

それでもAIは社会やビジネスを一変させるキーテクノロジーであることに変わりはなく、急速に世の中に広まりつつあります。筆者はAIを正しく理解し、活用するためのヒントとなることを目的にNTTデータの樋口氏と共著で2017年3月に「決定版AI人工知能」という本を出版しました。幸い、読者のニーズに合っていたようで、読者からの問い合わせやメディア取材などを多数いただいております。現在、中国語版と韓国語版についても出版準備中です。

本コラムでは、拙書でも取り上げている「AIはどのように社会やビジネスを変えようとしているのか?」「AIでいったい何ができるのか?」、「いま、AIはどんな活用がされているのか?」「AIを活用するためには何が必要なのか?」といったAIに関するよくある質問に答えていきます。