Oracle Cloud 無料枠(Free Tier)で Autonomous Database を構築してみよう ~ oci-quickstartで簡単デモ環境構築 ~



サンプル

基盤ソリューション事業本部 オラクル事業部
サービス推進担当 サービス・イノベーション・グループ

H・K

はじめに

Oracle Cloud では、無償枠が用意されています。

今回は、この無償枠を使って Oracle Cloud 初心者の私がデモ環境を簡単に作ってみようと思います。

デモ環境の資材には、Oracle社の Ben Lackey さんが GitHub で公開されている oci-quickstart の oci-cloudnative を使用します。

デモ環境の構築

事前準備 - 1. デモ環境の資材をダウンロード

1. まず、デモ環境の資材をダウンロードします。
https://github.com/oracle/oci-quickstart-cloudnative の「Clone or download」から「Download ZIP」をクリックします。

2. 次に、同じページの「Getting Started」の段落にある「mushop-basic-stack-v1.0.2.zip」をダウンロードします。

構築に使う資材はこの2つだけです。
といいつつ実際には、「Dwonload ZIP」でダウンロードされたファイル「oci-cloudnative-master.zip」は無くても大丈夫です。詳しい中身やReadmeを見る場合のみダウンロードが必要です。
「mushop-basic-stack-v1.0.2.zip」のダウンロードのみでも先に進めます。

事前準備 - 2.Oracle Cloudのアカウント作成とログイン

1. アカウントが作成されると「Oracle Cloudサービスへのアクセス権が付与されています」というタイトルのメールが届くので、「クラウド・サービスへのアクセス」リンクをクリックします。

2. Oracle Cloudのログイン画面が表示されるので、「1」のメールに記載されているユーザー名とパスワードでサイン・インします。

3. パスワードの変更が求められますので、新しいパスワードを設定してください。

4. OCI コンソールにログインします。
今回は ashburn-1の環境を使っているので、以下URLにアクセスします。
https://console.us-ashburn-1.oraclecloud.com/

  • ※ OCIコンソールへのログインについては、以下をご参照ください。
    OCIコンソールにアクセスして基本を理解する - Oracle Cloud Infrastructureを使ってみよう(その1)
    https://community.oracle.com/docs/DOC-1019533
    「2. ログイン情報の確認」の「テナントの最初のユーザーの場合」

5. アカウントを作成したテナント名を指定します。

6. Single Sign-On(SSO) の「Continue」をクリックします。

7. ユーザー名と新しいパスワードを使ってサイン・インします。

事前準備 - 3.Oracle Cloudへのスタックの作成

1. 以下のURLからスタックの作成画面を表示します。
https://console.us-ashburn-1.oraclecloud.com/resourcemanager/stacks/create
この画面は、Oracle Cloudのホーム画面から
リソース・マネージャ>スタック>スタックの作成
でたどれます。

※ この画面は、Internet Explorer では"Change Network Settings"のエラーメッセージが出て表示に失敗しますので、Chrome か Firefox を使ってください。

2. 「.zipファイルをここにドロップします」の部分に「mushop-basic-stack-v1.0.2.zip」をドラッグアンドドロップします。

3. 説明欄に説明を記入します。

4. ルートコンポーネントが選択されていることを確認します。コンポーネントを変更することも可能です。
※ ルートコンポーネントの直下に色々作っちゃうのは環境整理の観点からあんまりよろしくないのですが、今回は気にせず、ルートコンポーネントに作っちゃいます。

5. TERRAFORMのバージョンに「0.11.x」が設定されていることを確認します。

6. 「次」をクリックします。

7. 以下が設定されていることを確認します。
 DATABASE NAME:mushop
 NODE COUNT:2

8. AVAILABILITY DOMAIN を選択します。
※この時、Free Tier が使用できるAVAILABILITY DOMAIN を選択する必要があります。Free Tier が使用できないAVAILABILITY DOMAIN を選択すると環境の構築に失敗しますのでご注意ください。

9. 「次」をクリックします。

10. 作成予定のスタックの情報を確認し「作成」をクリックします。

11. スタックが作成されました。

環境構築 - 4.Terraformアクションの適用

1. スタック作成後の画面から「Terraformアクション」>「適用」をクリックします。

2. ログ欄で、環境構築中のログが表示されます。

3. ジョブが正常に完了すると、以下の画面となります。

4. 表示されるログの一番最後に、ログイン情報が出力されるので記録して下さい。

  • autonomous_database_password = パスワード
  • lb_public_url = http://xxx.xxx.xxx.xxx

autonomous_database_password は、作成された Autonomous Database に直接ログインするためのパスワードです。
lb_public_url は作成されたデモ環境のURLです。

デモ環境へのアクセス

1. lb_public_url のURLにアクセスします。

MuShopというかわいいねこちゃんのホームページが表示されます。
どんなものが売っているか見てみましょう。

餌用の器とかペットフードなどが売られていますね。
どうやらねこちゃん用品のお店のようです。

昔懐かしいJPetStoreとかだと犬100匹とかトカゲ50匹とか容赦なくカートに入れられてなんだかモヤモヤしたものですが、(倫理的な問題があるような気が。。。)こちらのショップはまっとうな感じで安心感がありますね。

デモ環境の確認 - Oracle Cloud

1. Oracle Cloudの画面からも作成した環境を確認してみましょう。
ホーム> Autonomous Transaction Processing
から作成したAutonomous Database を確認することができます。

Always Free と表示されていますね。
某社のノンアルコールビールみたいですね。。。

同じ要領で、コンピュートノードなどの確認することができます。
ホーム>コンピュート>インスタンス

ここにも、Always Free と表示されています。

デモ環境の確認 - データベースオブジェクト

1. 作成された Autonomous Database に直接ログインしたい場合は、
ホーム>Autonomous Transaction Processing
から、作成済みの Autonomous Database をクリックします。

2. 「Service Console」をクリックします。

3. 「Development」をクリックします。

4. 「SQL Developer Web」をクリックします。

5. ユーザー名に admin パスワードに autonomous_database_password の値を入力し、サイン・インします。
※ autonomous_database_passwordは、環境構築 - 4.Terraformアクションの適用 - 4で確認した値です。

6. ホーム> SQL Developer > ワークシート

デモ用のテーブル catalogue_user.products のデータを参照できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
Oracle Cloud の無償枠と、oci-quickstart を使うことで、ほぼクリックだけでデモ環境を作成することができます。
これから Oracle Cloud を触ってみたい方は、是非一度お試しになってみてください。



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