ITの最先端を歩む人は、どんな選択をして今のポジションにたどり着いたのか。日々どのように市場価値の高いスキルをキープしているのか。最先端だからこそ果たしている役割とは。そのすべてを、NTTデータ先端技術で活躍中のエキスパートたちに、率直に語り合ってもらいました。
S.Y
サイバーセキュリティ事業本部
(2010年入社)
S.Y
大学院で取り組んだ研究は、タンパク質の構造解析。研究活動の中で身に付けた調査能力や、それを取りまとめるスキルがITの世界でも生かせると考えて、今後成長の見込める企業の特徴を見極めながら就職活動を進めた。
M.M
ソフトウェアソリューション事業本部
(2017年入社)
M.M
Webアプリのプログラマから転職。前職で出会ったNTTデータのエンジニアから、「ビッグデータAIの領域を専門にしたいのならNTTデータ先端技術がベストだ!」とアドバイスしてもらったのが、転職に至るきっかけ。この領域を継続して手掛けたいと考えたから。ビッグデータや、AIに関する開発業務を極めたいならNTTデータ先端技術が最適だと聞いていた。
Y.S
基盤ソリューション事業本部(2012年入社)
Y.S
システムの運用業務から、設計・構築のエンジニアにキャリアチェンジをしたいと考えて転職。UNIX系OSの設計構築案件にアサインされ、早々にチームリーダーを任される。4年目にはプロジェクトリーダーに抜擢されるなど、お客さま対応やメンバーを率いるマネジメント能力が高く評価されている。
S.Y
私は2010年の入社ですが、最初の配属はオラクル事業部でした。政府系金融機関のデータベース移行案件や大手通信会社のデータベース導入案件で、中身の濃い仕事を行い、ORACLE MASTER Platinumも取得するくらい、データベースの技術に関しては、没頭しました。でも、システム全体に視野を広げた仕事がしたかったのと、セキュリティの重要性が日増しに高まっていることを感じ取り、社内公募制度を使ってサイバーセキュリティ事業本部に異動しました。畑違いともいえるキャリアチェンジでしたが、私の挑戦を会社は受け入れてくれました。
Y.S
私も、自らキャリアを大きく変化させました。以前はシステムの運用がメイン。キャリアの行く末を考え、開発や構築の仕事に移りたいと切望して、当社への転職に踏み切りました。前職でアサインされたプロジェクトに当社からもエンジニアが参加していて、製品選定の試験を一緒に進めた時に、仕事の進め方や考え方を評価してもらい、うちの会社を受けてみないかと誘われたことがきっかけでした。
M.M
エンジニアにとって、手掛けたい仕事をするのが一番ですね。私もY.Sさんと近い経緯での入社です。前職ではさまざまな開発案件をこなしていましたが、ある案件でビッグデータ基盤に関わる構築業務にアサインされました。この仕事が刺激的だったのです。できればこの分野での仕事を続けたい。そんな私にとって幸運だったのは、そこにNTTデータのエンジニアが常駐していたことです。ビッグデータAIの領域を専門にしたいのなら、転職先はNTTデータ先端技術が良いとアドバイスしてくれたのです。
M.M
技術的に最先端の領域を志望して感じるのは、お客さまも手探りだということです。確立した技術で、顕在化したニーズに対応するのではなく、最新のビッグデータ技術でどんなことができるのか、集めたデータで何ができるのかといった観点から、コンサルタント的なアプローチをとりながらお客さまと一緒に考えながら進めていく場面が多いのです。
S.Y
私の業務はセキュリティに関するコンサルタントそのものです。お客さまはセキュリティに関しては、危機感をいだきつつも、何をすべきか、漠然としているケースがあります。ですから、事業の全体像を捉え、脆弱性診断がしたいのか、アセスメントがしたいのか、監査が必要なのか、要望を切り分けていくことから業務はスタートします。その後の提案時には、なぜこの対策が必要なのか、どのように進めていくのかについて、お客さまに納得いただけるストーリーを組み立てることが重要です。
Y.S
先端領域を歩む際は、自発的なアクションが不可欠だと感じています。私は仕事上で疑問に思ったことは、腑に落ちるまでとことん調べるようにしています。最新テクノロジーを自ら取りに行く姿勢も必要です。私はUNIX系のOSの設計業務に就いていますが、さまざまな最新のOS技術を知り得る研修や勉強会に参加し、新しいアーキテクチャーの探究に没頭しています。
当社には、新しい技術にチャレンジしていこうという雰囲気が色濃くあるので、知的好奇心を満たせる機会はふんだんにあります。
M.M
技術的にチャレンジしようと思ったら、仲間の存在も大切です。周囲のメンバーを見ると、さまざまな分野のエキスパートが揃っています。みんな、アンテナを高く張って、最新情報には詳しいです。そんな仲間から受ける刺激は大きいですね。私もOSSのフォーラムに出入りし、情報収集・発信には余念がありません。独自に編み出した技術を社外にアピールして、日本発のIT技術を創造していきたいという夢を持っています。
Y.S
M.Mさんに同じく、本当に技術に強い人が多いという印象を持っています。例えば、あるプロダクトに不具合が見つかった際に、製造元に問い合わせる前に、すぐに、チームの誰かが明快な解決策を提示してくれます。技術について深いところまで知っているからなのですが、類似の事象を数多く経験してきたことも大きいと思います。最近は私もチームメンバーや後輩に聞かれることが増えてきました。
S.Y
当社には自発的なカンファレンスやワークショップを開催する社員が目立ちます。そうした人たちは社外の活動にも積極的に取り組んでいるようです。IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)は毎年、情報セキュリティで社会的影響が大きかったトピックを「情報セキュリティ10大脅威」として挙げていますが、その選考委員の中に当社のメンバーも参加しています。私自身も、IPAの情報処理技術者試験の試験委員を務めていますが、国家試験の問題作成であり、その責任は大きいので、社会貢献しているとひしひしと感じることができます。
Y.S
周囲のレベルが高いのは、獲得した技術やノウハウを共有していこうとする風土が根づいているからだと考えています。私の事業部では月次で勉強会を開催していますが、内容はとても実践的です。「このプロダクトとこのプロダクトを組み合わせると、このポイントに気をつけなければならない」とか「この事象が発生した時は、こう対処すれば良い」といったような具体事例が多く、メンバー同士が自律的に切磋琢磨し合う雰囲気です。
M.M
私の部署も同様です。気軽にチャットベースで技術発表会が行われています。部門を超えた交流も気軽に行えますよね。定期的に開催される全社ミーティングで、他部門の日頃の成果を聞くのが楽しみです。その場で顔見知りになれば、後で技術に関する質問や相談がしやすく、業務の上でタッグを組むきっかけにもつながります。誰がどんな技術に取り組んでいるのかが見えやすい、オープンな風土だと思います。
S.Y
サイバーセキュリティ事業本部でもWeb会議ツールを利用した勉強会を定期的に開催しています。国際的なセキュリティ対策基準や、特定の技術に関する解説などを、メンバーが持ち回りで講義しています。私自身も発表者として、よく参加します。また、セキュリティ技術は裾野が広い分野なので、他の事業部からも発表したいという社員が参加しています。まさに、全社のセキュリティに興味ある人財が知見を共有し合うコミュニティになっています。
私の挑む姿勢
それぞれの技術領域で先頭を走る3人に共通するのは、自ら最先端をリサーチしようとする自発性の強さです。自ら選んだ道だけに、仕事の深掘りそのものが好きで、つい熱中してしまうのでしょう。コラムを執筆したり、対外発表を行ったり、海外カンファレンスに参加したりと、アクティブな活躍を見せています。
技術的に勢いよく先走っても、案件が後からついてくるそうです。例えば、「興味を持って仕事に直接関係のない技術を独学で学んだら、しばらく経ってから仕事で必要になり、立ち上がりがとてもスムーズだった」といったケースがたくさんあるとのこと。彼らが技術面で興味深いものだけをリサーチしているのではなく、社会に有用な技術か、課題解決のツールになるか…といった視点で、世の中を見渡しているからでしょう。