目の前の技術の
もっと先を知りたい。
それが人の役に立つから
さらに熱中する。

自宅にサーバーを構築し、プライベートの時間に自分の趣味の一環として、思い思いに新しい技術やプロダクトを検証する時間を楽しむH.S。興味を持った技術分野が気になるあまり、自宅のゆったりした空間から、インターネットを介して世界の最先端のテクノロジーを深掘りする作業に熱中するそうです。

PROFILE

ソフトウェアソリューション事業本部
(2018年入社)

H•S

世の中の仕組みの裏側を知りたい

子供の頃から、おもちゃを分解して組み立て直すようなことが大好きでした。どんな仕組みなんだろうと、探究することに興味があったのです。自然と理系方面に歩みましたが、情報系の学部に進んだのは、IT業界で働いていた父の影響かもしれません。大学に進学すると、技術への興味はさらに加速しました。新入生の頃、ある教授に「君たちはスマートフォンを使いこなしているけれど、どんな方法でデータがやり取りされているか、仕組みを知っていますか」と聞かれたのがきっかけで、ネットワークへの強い興味を抱いたのです。本格的な研究を行うには学部後半の2年間では物足りなくて、修士過程に進みました。そこで教えを請うた担当教授(分散システムの学会の重鎮)から、ネットワークの先端を極められるよ!と紹介いただき、修了後、NTTデータ先端技術に入社しました。

自宅の検証環境で気軽に実験を楽しむ

現在の担当業務は、某携帯電話会社の仮想基盤の更改案件における構築業務です。数千万人のユーザーが日常的に利用している基盤の更改ですから、社会的に重要かつ、非常に高い品質が求められています。私のミッションは、この難易度の高い次期仮想基盤の構築だけではありません。将来更改が予定されている仮想基盤に向けての、研究計画や新方式の提案活動も任されています。そんな私たちを、会社は最高の態勢で支援してくれます。技術の検証環境は充実していて、個人ではとても買えないような最新機器が準備されるなど、必要な研究活動への投資をしてくれる社風です。
その一方で、私は自分の趣味の一環で興味のある技術を実際にさわってみたいという欲求があって、私費でサーバーを買って自宅にプライベートな検証環境を構築しちゃいました。そこで世の中に出たばかりの技術、仕事とは直接関係しない技術を、誰にも気兼ねせずに試すことが、至福の時間です!

趣味が仲間を救うことに

オフタイムは自宅の検証環境で、OSS(オープンソースソフトウエア)などの検証を、ほとんど趣味として楽しんでいます。でも、そこで得た知見は巡り巡って仕事に役立っています。OSSはバグがフィックスしていないことが多く、使用できる状態に持っていくためには仮説を立ててバグを切り分けたり、ソースコードを読み込んだりしなければならないのですが、自宅のオフタイムで知り得たスキルは後に実際の業務においても生かすことができるのです。時には、自発的な作業が大きな成果を生むことがあります。別のチームで、OSのユーザー設定を変えたところ、負荷が急に高くなってシステムが停止するトラブルが発生しました。そこで私が知り得た知見を生かして、OSの該当ソースを読み込んだところ、特定の条件下でコマンドが無限に実行される設定が判明しました。そのことを伝えてあげて、迅速にトラブルシューティングでき、仲間や上司からはもちろん、お客さまからも感謝されました。

世界の最先端と自然につながる日々

自宅であれこれと検証に没頭するだけではなく、世界のネットワーク技術の最前線へのアクセスも普段から楽しんでいます。社内外のオープンな勉強会にはよく参加しますし、当社への入社のきっかけになった分散処理を扱う学術学会には今も顔を出しています。最新の情報をいち早く入手できるのは、やはり海外のネットワーク技術関連のカンファレンスです。アメリカの団体が主催するカンファレンスは時差の関係で早朝に行われることが多いので、眠たいですけどね(笑)。
また、OSSのネット上のフォーラムで海外のエンジニアたちと交流しています。問題点についてチャットで相談したり、ネット上にプログラムを公開したり、掲示板に意見を述べたりする中で、worldwideに有意義な活動をしています。

目指すのは、人の役に立てる存在

私は、自分の興味の対象ともいえるネットワーク技術への熱意が、たまたま社会のニーズや会社のミッションに合致していたとは思いません。知的好奇心を充足するという自己満足を得たいだけでしたら、ネットワークへの興味はここまで続かなかったことでしょう。私たちが挑む技術は、お客さまの課題に応えられるものであったり、ビジネスとして必要とされるものであったりすることが大切だと考えます。寝る時間も惜しいほど夢中になれるモチベーションは、誰かの役に立ったり、喜ばれたりしたい想いの中から生まれるものだと感じています。現在の担当業務でも、いずれ私が提案した技術や設計が社会を支えるシステムプラットフォーム基盤となることを目指しています。今後も論文を執筆したりカンファレンスに登壇したりして外部に情報発信し続け、磨いてきた知見を社会に役立てていきたいと考えています。

MY INTEREST INTELLISM

私の挑む姿勢

楽しいから時間を
忘れて集中する。
最前線の刺激は
ビジネスとアカデミーの
境目を超える。

H.Sがネットワーク以外に関心を持つ対象が歴史。誕生したばかりの頃は見向きもされなかったソフトウエアが環境変化で急に脚光を浴びることが、歴史上そんなに著名でない人物がさまざまな考証を経て偉人として肯定的な評価に覆ることと同じように感じられ、興味深いそうです。そんなH.Sは、大学時代からネットワークに関する研究成果を海外に向けて発表していました。現在もビジネスとアカデミーの枠を超え、世界のエンジニアたちとつながっているようです。次々と新しい技術が生まれ出てくる激動の時世、彼の興味の対象は尽きないはず。彼の自宅での検証作業は、これからも彼を技術に対する憧れの世界へいざない続けるでしょう。

※文中の商品名、会社名、団体名は、一般に各社の商標または登録商標です。

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