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NTTデータ先端技術とさくらインターネット、 世界初、直流給電データセンターを実現 〜石狩データセンターの商用環境で、次世代電源システム「HVDC DC12V方式」本格稼働〜

プレスリリース - 13.03.21

NTTデータ先端技術株式会社
さくらインターネット株式会社


NTTデータ先端技術株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三宅 功 以下、NTTデータ先端技術)、およびインターネットデータセンター事業を運営するさくらインターネット株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:田中 邦裕 以下、さくらインターネット)は、さくらインターネットの石狩データセンターの商用環境で、NTTデータ先端技術が提供する次世代電源システムである、直流(DC)給電システム「HVDC※1 DC 12V方式」の稼働を開始したことを発表します。NTTデータ先端技術とさくらインターネットは、今回の「HVDC DC 12V方式」の本稼働により、世界初※2、直流給電で稼働するデータセンターを実現しました。

ここ数年、PCやスマートフォン、タブレット端末などの急速な普及によるデータ量の爆発的な増大やシステムのクラウド化、また、東日本大震災後の災害対策強化への取り組みによって、データセンターの需要増には、拍車がかかっています。需要の高まりに比例する様に、データセンターの消費電力も増え続けており、2010年〜2016年の6年間の国内データセンターの消費電力量は、年平均で5.9%増加し、2016年までに125億kWh(一般家庭換算で、約35万軒分※3の消費電力)になると予測されています※4

データセンター事業者における省エネルギー化は、データ量の増加が見込まれる今日、これまで以上に重要な課題となっています。石狩データセンターでは、北海道の冷涼な外気を活用した外気冷房の採用により、40%の消費電力の削減に成功しています。この度、さらなる省エネルギー化を目指して、従来の交流による給電方式を抜本的に見直し、電源ロスを徹底的になくした給電方式である「直流給電」をいち早く実用化したNTTデータ先端技術の「HVDC DC 12V方式」を採用しました。

「直流給電」は、その電力効率の高さから、かねてより、省エネルギー化の切り札として期待が寄せられていました。直流で動作する電子機器は、交流送電を経由して電力入力を受けるために通常複数回の変換を要します。この変換回数を減らし、電力ロスと発熱を抑える技術、また、安全性とコストが、直流給電実用化の課題となっていました。NTTデータ先端技術は、変換の冗長性排除の仕組み、保護回路による安全対策、また、データセンターのIAサーバーのほとんどが内部電圧12Vで動作する実情に最も適した「HVDC DC 12V方式」によって課題を解決し、実用化に成功しています。

「直流給電」は、消費電力の削減効果だけでなく、太陽光や燃料電池など直流との親和性の高いエネルギーソースの活用においても高い評価を得ています。さくらインターネットは、今回の「HVDC DC 12V方式」の採用を契機に、さらなる省エネルギーデータセンターを目指します。

NTTデータ先端技術は、IT機器の直流給電対応の取り組み強化を行い、内外のデータセンターの直流給電化を推進します。


※1 High Voltage Direct Currentの略で高電圧の直流での給電方式を意味する。HVDC DC12V方式は、300Vを超える高電圧直流を集中電源で12Vへと降圧した上でそのままサーバーに給電する方式。

※2 NTTデータ先端技術が特許を持つHVDC DC12V方式の商用データセンター環境における採用実績として世界初。

※3 一般家庭の年間消費電力を3,600kwhと仮定した場合。

※4 ミック経済研究所マーケティング・レポート「データセンター市場と消費電力・省エネ対策の実態調査2012年度版」より引用。

将来構想イメージ

将来構想イメージ

※ 将来構想のイメージ図です。
今回の発表によって、具体的な内容や時期を確約するものではありませんことをあらかじめご了承ください。

石狩データセンター商用環境のHVDC DC12Vシステムについて

さくらインターネットとNTTデータ先端技術は、河村電器産業株式会社(本社:愛知県瀬戸市、代表取締役社長:河村 幸俊)、日商エレクトロニクス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:瓦谷 晋一)と4社合同で、2011年11月より2012年8月まで、石狩データセンターのコンテナヤードにコンテナを利用したHVDCのランニング試験を実施した結果、電源の効率性、システムの安全性、機器の信頼性が実証され、今回、商用環境での採用に至りました。

2012年9月から、石狩データセンターのサーバールームでの構築準備を開始し、2013年3月12日より稼働を開始しました。まずは、サーバーラック19基分のスペースにおいて、直流給電の環境を構築し稼働を開始しました。なお、当該実証実験において、DC12V方式対応IT機器として、NECサーバー、IBMサーバー、日立電線のスイッチ、アライドテレシスのスイッチを採用しています。

石狩データセンター
石狩データセンター商用環境のHVDC DC12Vシステムのサーバーラック

電力ロスと発熱を徹底的に抑え、省エネルギーを実現

一般的なデータセンターの給電方式(交流〈AC〉)では、受電からサーバー等のIT 機器への給電までの過程で、交流→直流の変換が合計で3 度発生します。変換時には必ず電力ロスと発熱が伴うため、交流方式での効率は70〜80%程度にとどまります。一方、HVDC DC12Vシステムでは、受電からサーバー等のIT 機器への給電までの過程での交流→直流変換は、たった1 回のみで効率は90%以上となり、従来の交流方式と比較して画期的な電力効率が実現可能です。電気代に換算すると、年間で数千万円のコスト削減ができる見込みです。また、HVDC DC12V システムでは、UPS やサーバー内部の電源ユニットが不要となるなど、設備構成がシンプルであるため、コスト面でも信頼性でも優位性をもつ給電システムです。

HVDC DC 12V システムによる省エネルギー効果
年間 約 2,700万円 の電力を削減(500 ラックあたり)

※ 北海道電力の特別高圧の電力料金より試算。

データセンターに特化した高効率給電システム「HVDC DC 12V方式」

「HVDC DC 12V方式」は、交流電力を直流に変換するHVDC給電装置(商品名:FRESH HVDC®)と、直流電力をサーバーラック内のDC12Vの各IT機器に給電する装置(商品名: XECHNO® Power)とで構成される、データセンターのための高効率給電システムです。「HVDC DC 12V方式」は、2012年5月販売開始、同年10月には、「グリーンITアワード2012・省エネ グリーンof IT部門」において、 NTTデータ先端技術・日本無線・NTTデータ3社共同で「経済産業大臣賞」を受賞しています。

採用機器についてのエンドースメント

日本アイ・ビー・エム株式会社

IBM System x3550 M4
IBM System x3550 M4

今回の商用環境にご採用頂きました「IBM System x3550 M4」は、1UのEnterprise向けIAサーバー製品です。「キャリブレーテッド・ベクタード・クーリング技術」の搭載により、サーバー内部における最大の冷却効果と同時に省電力性を両立させております。災害対策、省電力が急務であるIT環境への先進的なソリューションである「HVDC DC12V方式」対応製品を今後もご提供して参ります。

NEC(日本電気株式会社)

Express5800/E120d-M
Express5800/E120d-M

NECの「Express5800/E120d-M」は、データセンターでの運用効率を追求したサーバーです。省電力設計と高集積形状によるラック搭載効率の最大化により、AC電源モデルは既にさくらインターネット様の商用基盤に採用されております。本サーバーのDC12V対応により、更なる石狩データセンターの運用効率改善に貢献します。
NECはお客様と共に今後もこのような最新技術の追求を続けて参ります。

アライドテレシス株式会社

CentreCOM IA708C
CentreCOM IA708C

AT-DC2552XS
AT-DC2552XS

採用された「CentreCOM IA708C」は、堅牢設計、各種工業規格準拠、動作環境温度 -10 〜 70℃、粉塵吸い込み障害に対応したファンレス設計、電源部等の前面集約によるDINレール取り付け後の作業性も確保した産業用スイッチです。
DC12-24V電源対応での「HVDC DC 12V方式」との親和性も評価されました。Top of Rackデータセンタースイッチ「AT-DC2552XS」、「CentreCOM x510シリーズ」も対応予定です。

日立電線ネットワークス株式会社

Apresia13200-48X-PSR
Apresia13200-48X-PSR

今回採用のApresia13200-48X-PSR は、日立電線社製の高機能・高信頼性スイッチ「Apresia®シリーズ」のEnterprise向け製品です。セキュリティ管理やQoS機能を搭載しつつ、ローコストを実現した純国産の次世代L2、L3スイッチです。日立電線ネットワークスは、新たな技術の採用による環境志向型のサービス提供という、革新的な取り組みに賛同し、より優れた製品の提供と技術支援を行ってまいります。



※ IBM、IBM ロゴ、ibm.comは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtmlをご覧ください。

※ FRESH HVDC®は日本無線株式会社の商標です。

※ XECHNO®はNTTデータ先端技術株式会社の商標です。

※ その他記載の商標、商号は各社の商標、商号です。


さくらインターネットリリースURL:
http://www.sakura.ad.jp/press/2013/0321_hvdc/

本件に関するお問い合わせ先

さくらインターネット株式会社

本 社: 大阪市中央区南本町1丁目8番14号
資本金: 8億9,530万円
売上高: 91億6,462万円(平成24年3月期)
設 立: 1999年8月17日
従業員: 187名

報道関係のお問い合わせ先
さくらインターネット株式会社 広報宣伝室
Tel: 03-5332-7072 FAX: 03-5332-7080
E-mail:press-ml@sakura.ad.jp

NTTデータ先端技術株式会社

本 社: 東京都中央区月島1丁目15番7号 パシフィックマークス月島
資本金: 1億円
売上高: 147億円(平成23年度)
設 立: 1999年8月3日
従業員: 437名

報道関係のお問い合わせ先
NTTデータ先端技術株式会社 営業推進部
営業推進担当 齋藤/大西
Tel: 03-5843-6860  Fax: 03-5843-6861