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データセンターの信頼性を大幅に向上させる「高電圧直流給電(HVDC)」


高電圧直流給電(HVDC)方式は、省エネの切り札とされていますが、省エネ以外に従来のシステムと違うのは「信頼性」と「保守性」が大幅に向上するところです。

今では、データセンターは社会に欠かせない重要なインフラになっており、電力系統の瞬断や停電など、外部からの電力供給が途絶えても一定時間電力を供給することができるようにUPS(無停電電源装置)を使用しています。
UPSにはバッテリーが内蔵されており、停電発生時に自家発電装置が働くまでの間、5分~30分程度の電力バックアップを行います。

しかし、バッテリーは直流のために、UPS内部では、交流/直流/交流の変換を行っており、それぞれの電源変換部で、電力損失を発生させるばかりではなく、多くの故障ポイントを作る原因にもなります。

また、システム全体を冗長構成にする場合にも、交流の並列接続は位相制御や周波数制御が伴うために信頼性が低く、システムを複雑にする原因にもなっています。

よって、UPS機器の故障はもちろんのこと、年次点検・系統切替え試験などのトラブルが少なくありません。

HVDC信頼性向上の仕組み
HVDC信頼性向上の仕組み

特に過去のデータセンターでは、信頼性を向上させるためのバックアップ構成(冗長構成)に膨大な費用を投じているデータセンターもありますが、システムを複雑化させ、トラブルの要素を増すことにもなるのです。

直流の場合には、変換部分が少ないため、故障ポイントが大幅に減ります。
また、並列運転が非常に得意なため、安心でき、各ユニットがn+1冗長構成になっているため、系統切替えによるリスクがほとんど無くなります。

今後、ビックデータやIoT、人工知能が普及すると、大企業や法人向けのエンタープライズ市場よりも大規模なクラウドデータセンターが増えていきます。

それらのデータセンターを従来の交流方式から直流方式にすることにより、システム全体がシンプルになり、保守も容易なデータセンターを構築することができるのです。

OCPは、HVDC12Vの普及促進役になるか!

HVDC対応の直流サーバーラックとして、DC12V方式を推進しています。
従来の交流系サーバーラックに比べて、安くてさらなる省エネが可能となるからです。

HVDCがこれから普及するためには、このDC12V機器の品ぞろえが増え、クラウドにマッチした最新のIT機器が市場に出回らなければなりません。
そこで、今年、DC12V機器を展開しているOCP(オープン・コンピュート・プロジェクト)の動きがとても活発になってきたため、一気に品ぞろえが増え、普及の後押しとなってきているのです

2015年3月10日にサンノゼで行われたOCPサミットに参加しました。
今回の目玉は、AppleがOCPのオフィシャルメンバーとして参加されたことです。
ITベンダーは、従来のQuanta、Wiwynnに加えHP、Dell、Cisco、Juniper、Hyve、Edge-coreが参加

サーバーラックでは、Schneider-Electric、Rital Emersonなどが参加。
さらに、初のSoC版Xeonである、Xeon D1500がいち早く、お披露目されました。

OCPは、Facebookで始まり、昨年はMicrosoftが参加、今年のApple参加など、大規模データセンター事業者が続々と参加しており、今後、ますます各企業との関係を構築するための場が提供されていくことになります。
直流サーバーが市場に出回れば、コロケーションを主体で展開している事業者にとっても新たな設備投資の対象になるはずです。

オープンラックの組み合わせについても、当社のアイテムとして展開していきます。
そして、直流データセンターの普及をさらに加速させて行きたいと考えています。