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Oracle OpenWorld 2014レポート

Oracle OpenWorld 2014 に参加しました!

今号は、9/28 ~ 10/2 の期間で開催された『 Oracle OpenWorld 2014 』(以降 OOW)について、実際に参加し体験した内容を、個人的な感想も交えてご紹介していきます。

当社からは毎年数名が OOW に参加し、最新の Oracle 製品に関する情報を収集しています。
本 Topic を使って OOW をご紹介するのは初めての試みですが、Oracle 社の発信した内容から、注目すべきキーワードをピックアップしておりますので、最後までお付き合いいただけますと幸いです。*以下は、サポート契約締結中のお客様に2014年10月号として配信しているサポートレターより一部抜粋して掲載しています。

OOWってなに?

OOW は、Oracle 社( Oracle Corp. )が年に1度、本社に近いサンフランシスコで開催するイベントです。毎年、Oracle 社の動向が発信され、新技術、新製品を発表する場として、世界中から注目を浴びています。今年も世界 145 カ国から 6 万人以上が来場し、またオンラインでは 700 万人が参加したそうです。

モスコーニセンター( Moscone Center )というコンベンションセンターを中心に、サンフランシスコのダウンタウン周辺のホテルが OOW の会場です。主会場となるモスコーニセンター前のハワードストリート( Howard ST )は、OOW 期間中は封鎖され、路上も会場の一部になります。会場周辺は Oracle 社のコーポレートカラーである"赤"で埋め尽くされ、イベントを盛り上げます。

OOW 2014 で開催されたセッションは、2,000 を超えます。当然ながら大半が英語のセッションです。( 私は、日本オラクル社の公式ツアーで参加したため、基調講演や日本人向けのセッションについては、同時通訳のサービスを受けることができました。)

また、展示会場では 460 社もの企業がブースを構え、各社の最新製品、技術を発信していました。

Oracle 社 CTO ラリー・エリソン氏

OOW では、Oracle 社のキーマンによる基調講演が毎日開催されます。今年は特に、創業者のラリー・エリソン氏( Larry Ellison )が CEO を辞任( CTO 兼取締役会長に就任)した直後ということもあり、同氏の講演は開始前に大行列ができるほどの人気でした。
なお、CEO を退いたとは言え、ただ一人初日と 3 日目という具合に、2 回の基調講演が組まれており、引続き同氏が Oracle 社の全体方針を発信することに変わりはないようです。

また、基調講演中には CEO を退いた件について同氏が発言することはありませんでしたが、自らライブでデモ(※後述)を行った際に、「私は CEO ではないので、技術的なデモを誰も手伝ってくれません。自分でやるしかないのです。」とぼやき、笑いを誘っていました。

さらに、Oracle 社以外の企業からも、エグゼクティブが来場し登壇されます。
今年は、Intel や GE、P&G、Xerox、Infosys といった企業の方々のお話を聞くことができました。

『今年は Oracle 社のクラウド事業のターニングポイントとなる年だ!』

さて、今回の OOW で最も印象に残ったのは、Oracle 社のクラウドに対する意気込みです。
基調講演では、前述のラリー氏、CEO の マーク・ハード氏( Mark Hurd )といった方々が、" Oracle Cloud " に関する発信に多くの時間が割かれました。Oracle 社は、SaaS、PaaS、IaaS のどの分野においても自社製品で構成することができ、統合的にクラウド環境を提供できる数少ないベンダであることが強調されました。

" Oracle Cloud " では、オンプレミスの Oracle DB 環境と、既存のアプリケーションを、プログラムコードを 1 行も書き換えることなく、1 クリックでクラウドに移行できるとのことで、基調講演内でラリー氏が自らデモを実演してくれました。
(さすがに 1 クリックではありませんでしたが。)
さらに、" Oracle Cloud "では、一度クラウド化した環境をオンプレミス環境へ戻すことも可能であることも特徴です。

また、" Oracle Cloud " の PaaS の中核となる Oracle Database については、12c から実装された「 Multitenant Architecture 」や「 Oracle Database In-Memory 」といった機能に注目が集まっていました。これらの機能につきましては、過去の 記事でもご紹介しておりますので、ご参照ください。

新たな Engineered Systems 製品の登場

OOW 2014 では、「 Zero Data Loss Recovery Appliance 」が発表されました。
この製品は Oracle Database のデータ損失をゼロに抑えるアプライアンスで、Data Guardの技術を応用し、REDO ログファイルを活用したバックアップを行い、障がい直近までのリカバリを可能とします。非常に興味深い製品です。

本製品の命名はラリー氏だったようですが、マーク氏は基調講演において、「私ならもう少し簡単な名前を付ける」と発言していまし た。長すぎますよね、製品名称が。
ちなみにマーク氏は、「今週中( OOW 期間中)に購入してもらえれば 15% OFF にする」と発言し、会場から拍手が沸きました。

また、" Software in Silicon " というキーワードのもと、開発中のプロセッサである「 SPARC M7 」が紹介されました。このプロセッサが画期的なのは、インメモリ処理やデータ圧縮処理を高速化するためのエンジンが、プロセッサ上に実装されている点です。
今後、注目されていくことと思われます。

最大規模の Oracle Solution Center@サンタクララ

OOW 2014 とは関係ありませんが、サンタクララにある Oracle Solution Center (以降 OSC) を見学する機会がありました。サンフランシスコからバスに揺られること 1 時間程度で到着です。道中、Oracle 本社が車窓から見えますし、他にもいくつもの IT 企業の社屋を見ることができ、興奮高まるフリーウェイでした。

OSC とは、東京も含めて世界に 11 箇所存在する、カスタマ向けの検証センターです。中でもサンタクララの OSC については最大規模を誇り、マシンルームにはこれでもかというほど Exadata、Exalogic、Super Cluster といった Engineered Systems 製品が設置されており、その数に圧倒されます。(ここまでの台数の製品を備えるのはサンタクララのみとのこと。)

OSC には、ほぼ全ての Oracle 社製品が存在し、製品購入前の事前検証に利用することが可能です。どの OSC もリモート接続によりアクセスできますので、日本から世界中のOSC を利用することが可能です。

まとめ

OOW 2014 における Oracle 社の発信の多くはクラウドに関する内容でした。日本ではまだ、グローバルほどシステムのクラウド化が積極的に望まれている状況ではない様に感じます。

実はラリー氏はこうも言っていました。「全てのシステムがクラウドに適している訳ではない。オンプレミスの不足をクラウドが補完する様に、両者を組み合わせて使用することも必要である。」
日本でも近い将来、オンプレミスとクラウドの両方の良い点を組み合わせたハイブリッドシステムが増えてくるのかもしれません。

(オラクル事業部 技術担当サポートセンターG 小沢)