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マイナンバー対応について~セキュリティの観点から~ 第1回 マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)とは?

はじめに

「マイナンバー制度」という言葉をメディアで見聞きする機会が増えてきました。しかし、内閣府が行った調査(※1)によると、制度の内容まで知っていると答えた方は28.3%と3割弱でしかなく、何をどうすればいいのか分からないという声も多く聞きます。
本コラムでは、制度の概要から実際の対応までをセキュリティの観点を中心に、誰でも理解して実践できるよう、分かりやすさを重視して説明していきたいと思います。

(※1)マイナンバー(社会保障・税番号)制度に関する世論調査(平成27年1月)内閣府政府広報室

マイナンバー制度の始まり

2015年10月からマイナンバー制度(社会保障・税番号制度)が始まります。根拠法は、「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」であり、通称「番号法」などと呼ばれています。この「番号法」成立までの経緯については割愛するとして、まず何が起きるのかということを簡単にまとめると以下のようになります。

  • 2015年10月から住民票を有する全ての人にマイナンバー(個人番号)が通知される
  • 2016年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きにマイナンバーが必要となる
  • 原則として一生変更されない(なりすまし被害などの特別な事情を除く)
  • マイナンバーの適正な管理が必要とされ、不適切な管理は処罰の対象となる

マイナンバー通知カードは世帯ごとに簡易書留で送られてくる予定です。4人家族の場合は一通の簡易書留に4人分の通知カードが入っており、マイナンバーカード申請書類も同封されることになっています。

なぜマイナンバー制度が必要なのか?

マイナンバー制度は、「行政の効率化」、「国民の利便性の向上」、「公平・公正な社会の実現」を目的とした社会基盤(インフラ)の構築です。これは裏を返すと、今まで行政が行っていた本人の特定は、サービスごとにバラバラで、転居などの環境の変化に対応が難しかったことから、環境に左右されず、確実な本人の特定を行いたいということでもあると言えるでしょう。

行政の効率化 利便性の向上 公正・公平な社会の実現
行政機関や地方公共団体などで、さまざまな情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減されます。複数の業務の間での連携が進み、作業の重複などの無駄が削減されます。 添付書類の削減など、行政手続きが簡素化され、国民の負担が軽減されます。 また、行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政機関からさまざまなサービスのお知らせを受け取ったりすることができます。 所得やその他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止するとともに、本当に困っている方にきめ細かな支援を行うことができます。

参照:政府広報オンライン マイナンバー制度のポイント

マイナンバーが使用される場面は?

2016年1月から、「社会保障」、「税」、「災害対策」の行政手続きでマイナンバーが使用されます。事業者は源泉徴収や雇用保険などでマイナンバーを取り扱うことが確実なため、自組織でのマイナンバー取り扱い業務を洗い出し、取り扱い手順や安全管理措置などのルールを整備しておく必要があります。マイナンバー対応は、中小企業でも必須であり、不適切なマイナンバーの取り扱いには罰則が設けられているため、一見ハードルが高いように見えます。しかし、ガイドライン(※2)では「中小規模事業者における対応方法」についても記載されているため、基本を押さえておけば難しいことではありません。

(※2)「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」

マイナンバー制度のポイント

参照:政府広報オンライン マイナンバー制度のポイント

マイナンバーカードとは?

2015年10月以降に簡易書留で受領した「マイナンバー通知カード」をもとに、同封の申請書類に記入の上、各市町村へ申請を行うと、「マイナンバーカード(個人番号カード)」が交付されます。マイナンバーカードは身分証明として使えますが、裏面のマイナンバー(個人番号)については取り扱いに注意が必要です。ちなみに、マイナンバーカード交付は希望者のみの措置で、義務ではありません。

マイナンバーカード

氏名、住所、生年月日、性別、写真、などの情報が明記 マイナンバー(個人番号)、氏名、生年月日、ICチップ、などの情報が明記

事業者による本人確認の方法

事業者がマイナンバーの提供を受ける際には、個人番号確認と本人確認を行う必要があります。マイナンバーカード(個人番号カード)であれば1枚で本人と個人番号の確認が可能ですが、その他の手段では本人確認と個人番号確認の2段階確認が必要になります。

マイナンバーカード

おわりに

今回は、マイナンバー制度の概要について簡単に説明しました。次回はマイナンバー制度を事業者はどのように対応すべきかを説明したいと思います。

Writer Profile

セキュリティ事業部
セキュリティコンサルティング担当 チーフコンサルタント
平井 功治、戸田 勝之