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SharePoint コラム 第4回 「Windows SharePoint Services 3.0とMicrosoft Office SharePoint Server 2007:ポータルからプラットフォームへ」



シリーズ:Edgeと歩くSharePoint歴史探訪の旅

ビルくん
さぁ、今日は第4回目。
Windows SharePoint Services 3.0と、Microsoft Office SharePoint Server 2007を取り上げるよ。
エッジくん
もう4回目かぁ。。。
始める前は、僕が古いSharePointを使えなかったらどうしよう、、
って心配してたんだけど、ここまでは普通に使えるみたいで安心した。
ビルくん
うん。そうだね。
SharePoint自身がシンプルな作りだったこともあって、Edge君でも、大抵の画面は問題なく利用できてたね。
エッジくん
それじゃ、
古いSharePointでも、僕を使って大丈夫ですよ~!!
って、みんなに言ってもいい?
ビルくん
うーん、、、それは、少しだけ待ってもらえるかな。
Edge君には申し訳ないけど、その判断は、今日の探訪を終えてからにしようか。
なにしろ、今日とりあげるのは、SharePointが一気に普及した製品だからね。
エッジくん
えっ?
それじゃ、ここまでのSharePointは、あまり一般的じゃなかったってこと?
ビルくん
そうだね。
このバージョンがリリースするまでは、日本独自のグループウェアの文化もあって、日本においてSharePointが大人気っていうわけではなかったかな。
エッジくん
そっか。
じゃあ、このバージョンで、SharePointがよく使われるようになった理由はなんだろう。前のバージョンから、どう進化したのかな。
ビルくん
それじゃ、それも含めて、そろそろ探訪に入ろうか。
エッジくん
うん!

Windows SharePoint Services 3.0とMicrosoft Office SharePoint Server 2007

Windows SharePoint Services 3.0(略称 WSS3.0)と、Microsoft Office SharePoint Server 2007(略称 MOSS2007)は、それぞれ、Windows SharePoint Services 2.0とMicrosoft Office SharePoint Server 2003の後継として、2006年にリリースされました。
この2製品の関係については、前バージョンで取り入れられた2階建ての仕組みがさらに発展され、MOSS2007は、完全にWSS 3.0をベースとしたアドオン製品となりました。
機能面や実装上の進化は後ほど紹介するとして、今回は早速、Edge君に画面を見ていただくことにしましょう。
なお、WSS3.0において、標準インストールしただけでは、トップページが作成されません。今回は、標準的なチームサイトのテンプレートを利用してトップページを作成しました。

エッジくん
それじゃ、サイトのトップページを見てみるね。

このバージョンでも、きれいなチームサイトのトップページが表示されました。

エッジくん
背景色やメニューの位置は変わっているけど、表示されている内容やレイアウトはほとんど、Sharepoint Team Servicesから変わってないね。

Edge君の感想を検証するため、以下に、SharePoint Team Servicesのトップページを再掲してみましょう。

実際、このバージョンのチームサイトにおいては、コンテンツやレイアウトとして大きな変更はありません。
ただし、画面上部にあったメニューはドロップダウンリスト化され、また画面左側のメニューもカテゴライズされたことから、より画面配置が洗練された印象を受けます。
また、画面上部のメニューが消えた位置には、検索のためのテキストボックスや、ログインしているユーザー名が表示されるようになりました。

また、前回、Edge君が利用できなかったWebパーツの編集画面は、画面自体は利用できるものの、ドラッグandドロップには対応しませんでした。

それでは、次に、Microsoft Office SharePoint Server 2007のトップページをEdge君に見ていただきましょう。

エッジくん
エンタープライズ向けってことだよね。
エンタープライズポータルってことで、いままで通り、たくさんの情報が表示されているのかな。

それでは、MOSS2007をEdge君に見ていただいたWSS3.0上にインストールし、再度、チームサイトのトップページを参照していただきましょう。

エッジくん
うーん。。ほとんど、さっきと同じ画面だね。。
微妙に変わっているけど、間違い探しみたい。

違いは、検索範囲を選択するドロップダウンが追加されたことと、個人用メニューが追加されたことですね。そして、残念なことに、このメニューが追加されたことで、どんなにWindowを広げても、スクロールバーが消えなくなってしまいました。

エッジくん
画面の操作には全く影響ないけれど、、これは少し気持ち悪いね。。

それでは、もう少し、MOSS2007独自の画面をEdge君にみていただきましょう。まずは、エンタープライズポータル向けのテンプレートから作成した発行サイト。

エッジくん
なるほど!、メニューは少ないけど、このサイトはエンタープライズポータルって感じがするね。

そして、WSS3.0と共通の全体管理画面。

エッジくん
前回は、SharePoint Portal Serverの管理画面でエラーになったけど、全体管理画面も統合されているし、全く問題ないね。

さらに、Excelサービスを使用したExcel Web AccessのWebパーツ。

エッジくん
ブラウザ上でExcelの中身が見られるんだね。
僕でも問題なく、動いているよ♪

それでは最後に、InfoPathのWebフォームを見てみましょう。

エッジくん
SharePointの画面とは、また印象が違うけど、
これも大丈夫そう!

ここまで、いくつか機能や画面をピックアップしましたが、どれも基本的に問題なく、Edge君でも利用することが可能でした。

Tips1. 略称の由来

紹介しているように、WSS,MOSSなどSharePointでは、さまざまな略称が用いられております。
これらの略称は、製品上の識別子のプレフィックスとして、さまざまな場所で利用されております。
そのプレフィックスとして一番頻繁に用いられているのは、SharePointの略のSPで、SPxxxxxという名称をさまざまな箇所で見つけられるかと思います。
それでは、SharePointに携わる方なら一度は見かけたことのある、以下のプレフィックスは、何の略称かご存知でしょうか。

  • OWS(タイマーサービスやクロールされたプロパティのサフィックスに使用)
  • _vti_bin (Webサービスの規定ディレクトリ名などに使用)

SharePointの初期バージョンであるSharePoint Team Servicesは、OfficeXPのコンポーネントだったため、製品名が確定する前に使用していたプレフィックスだと予想されます。

  • _vti_bin (Vermeer Technologies Inc)

SharePointの前身であるFrontPageの開発会社の略称です。(マイクロソフトによって買収されました)

参考文献:Essential SharePoint 2010: Overview, Governance, and Planning (Addison-Wesley Microsoft Technology Series)

WSSとMOSSの機能・実装面について

無事、Edge君がほとんどの画面を利用できることが分かった所で、WSSとMOSSの機能面の話しに戻りましょう。
SharePointでユーザーが利用することの多い、ドキュメントライブラリやリストなどの標準機能については、メニュー位置の変更などはありましたが、前バージョンから大きな変更はありませんでした。その分、本バージョンにおいて、SharePointを構築・管理する上での機能が大きく拡充されました。具体的には、フィーチャー、コンテンツタイプ、ワークフロー、ゴミ箱、また、MOSSを入れることによって、個人用プロファイル、フォーム(InfoPath)、BI機能などが、導入、もしくは拡充されました。SharePointの実装面では、完全にASP.NET 2.0と統合され、マスターページやカスタムアクションが利用できることとなり、また、SharePoint自体がIIS上で動作するミドルウェアとなりました。このことによって、SharePointの環境を構築することで、ASP.NET 2.0を用いたWebアプリケーションがそのまま動作する環境を構築する事にもなり、SharePointをWebアプリケーション提供のプラットフォームとするケースも格段に増えました。また、SharePoint自身のAPIが拡充され、SDKも提供されたことから、SharePointと連携する開発の敷居も低くなったことも普及の追い風となりました。

Tips2. SharePoint Designerでホームページを作ろう?!

残念ながら今後更新されることがなくなったSharePoint Designer シリーズですが、初期リリースは、このWSS3.0と同時期にSharePoint Designer 2007としてリリースされました。(当初は、有償製品でした)
このSharePoint Designerは、名目上、WebオーサリングツールであるMicrosoft FrontPageの後継製品として提供されたのですが、皆さんご存知の通り、SharePointのカスタマイズ機能に特化され、Webオーサリングツールと呼ぶには、微妙な製品となりました。
その代わりの製品として、FrontPageの主目的であるWebオーサリング機能は、Microsoft Expression Webが引き継いでいきましたが、ついに2012年に開発終了となり、現時点でFrontPageのDNAを引き継ぐ製品はSharePoint Designerしかありません。
なお、SharePoint Designerに下位互換性はありませんので、各SharePointのバージョンに対応したSharePoint Designerをインストールする必要があります。

今回の探訪を振り返って

本日は、Windows SharePoint Services 3.0とMicrosoft Office SharePoint Server 2007を探訪しました。
SharePointに長く携わっている方々において、本日紹介した、薄い青を基調としたSharePointの画面イメージは、懐かしく感じられたのではないでしょうか。
それでは、最後にEdge君に、感想を聞いてみましょう。

エッジくん
画面自体はシンプルだったけど、さまざまな追加画面も見ることでできて、楽しかった!
これで、古いSharePointを利用する場合でも、僕を使ってもらって大丈夫だよ!

念のためとはなりますが、サポートはされておりませんので、ご参考程度までにお願いいたします。

次回は、Microsoft SharePoint Foundation 2010とMicrosoft SharePoint Server 2010をEdge君とともに訪れます。

次回:”第5回:Microsoft SharePoint Foundation 2010とMicrosoft SharePoint Server 2010:リボンと6要素”