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IE(mshtml.dll)のCSS解析処理におけるメモリ破壊の脆弱性(CVE-2010-3971)に関する検証レポート

2011/1/12
NTTデータ・セキュリティ株式会社
辻 伸弘
小田切 秀曉

【概要】

Microsoft社のInternet Explorer(以下 IE)に、リモートから攻撃可能なメモリ破壊の脆弱性(CVE-2010-3971)が発見されました。
この脆弱性はmshtml.dllに存在します。CSSの解析処理実行時に、CStyleSheetオブジェクトに格納されている配列を処理する際、メモリ上のヒープポインタが適切に初期化されない可能性があります。
この脆弱性により、細工されたWebページの閲覧、OutlookやOutlookExpressによる細工されたHTMLメールプレビューなどで、ローカルユーザと同じ権限が奪取される危険性があります。想定される被害としては、ローカルユーザ権限での情報取得、改ざん、または、ワームやスパイウェアなどの悪意あるプログラムをシステム内にインストールされることが考えられます。

今回、このIEの脆弱性(CVE-2010-3971)の再現性について検証を行いました。

IE(mshtml.dll)のCSS解析処理におけるメモリ破壊の脆弱性(CVE-2010-3971)に関する検証レポート

【影響を受けるとされているシステムおよびアプリケーション】

影響を受ける可能性が報告されているシステムおよびアプリケーションは次の通りです。

  • Windows XP Service Pack 3 Internet Explorer 6
  • Windows XP Professional x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 6
  • Windows Server 2003 Service Pack 2 Internet Explorer 6
  • Windows Server 2003 x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 6
  • Windows Server 2003 with SP2 for Itanium-based Systems Internet Explorer 6
  • Windows XP Service Pack 3 Internet Explorer 7
  • Windows XP Professional x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2003 Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2003 x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2003 with SP2 for Itanium-based Systems Internet Explorer 7
  • Windows Vista Service Pack 1 および Windows Vista Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Vista x64 Edition Service Pack 1 および Windows Vista x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2008 for 32-bit Systems および Windows Server 2008 for 32-bit Systems Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2008 for x64-based Systems および Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows Server 2008 for Itanium-based Systems および Windows Server 2008 for Itanium-based Systems Service Pack 2 Internet Explorer 7
  • Windows XP Service Pack 3 Internet Explorer 8
  • Windows XP Professional x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows Server 2003 Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows Server 2003 x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows Vista Service Pack 1 および Windows Vista Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows Vista x64 Edition Service Pack 1 および Windows Vista x64 Edition Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows Server 2008 for x64-based Systems および Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2 Internet Explorer 8
  • Windows 7 for 32-bit Systems Internet Explorer 8
  • Windows 7 for x64-based Systems Internet Explorer 8
  • Windows Server 2008 R2 for x64-based Systems Internet Explorer 8
  • Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems Internet Explorer 8

【対策案】

このレポート作成現在(2011年1月12日)修正プログラムはリリースされていません。
マイクロソフト社は以下の回避策が提示しています。

  • ① Enhanced Mitigation Experience Toolkit (EMET) を使用する
  • ② インターネットおよびローカル イントラネット セキュリティ ゾーンの設定を「高」に設定し、これらのゾーンで ActiveX コントロールおよびアクティブ スクリプトをブロックする

詳細および回避策の影響については、「マイクロソフトセキュリティアドバイザリ(2488013)」の「回避策」を参照ください。

http://www.microsoft.com/japan/technet/security/advisory/2488013.mspx

【参考サイト】

Security update available for Adobe Flash Player

CVE-2010-3971

【検証イメージ】

【検証ターゲットシステム】

Windows 7 および Internet Explorer 8(2011年1月12日時点にリリースされているすべての修正プログラムを適用済み)

【検証概要】

ターゲットシステムにIEを通じて、細工されたWebページを閲覧させ、IEの脆弱性を利用した攻撃コードを実行することで任意のコードを実行させます。
今回の検証に用いたコードは、ターゲットシステム上から特定のサーバ、ポートへコネクションを確立させるように誘導し、システムの制御を奪取するものです。
これにより、リモートからターゲットシステムの操作が可能となります。

* 誘導先のシステムは Windows XPです。

【検証結果】

下図が示すように、誘導先のコンピュータ(Windows XP)上にターゲットシステム(Windows 7)のプロンプトが表示されています。
これにより、ターゲットシステムの制御の奪取に成功したと言えます。

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