NTT DATA INTELLINK SUMMIT 2022講演レポート「【対談】これからの時代に、企業・技術者が何を考え、どう生きていくか」

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ニュースレター - 2023.1.12
     

NTTデータ先端技術は、2022年12月6日に初の自社主催となるビジネスカンファレンス「NTT DATA INTELLILINK SUMMIT 2022」をオンライン開催しました。
本カンファレンスでは、Tably株式会社 代表取締役およびAdobe Executive Fellowの及川卓也氏とNTTデータ先端技術 コーポレートエグゼクティブの竹内徹が登壇し、「これからの時代に、企業・技術者が何を考え、どう生きていくか」をテーマに対談しました。

――ITを取り巻く社会の変化について、どう認識していますか。

及川氏:昨今はITを取り巻く社会というよりもITがないと成立しない社会になっています。例えば、スマートフォンのアプリケーションが果たす役割を人間が変わりに行うことはできません。
竹内:社会のITに対する期待値が変化しています。これまでは人間の業務を自動化するなどコスト削減にITが活用されてきたが、今のITは価値そのもので、答えがないものをITによって創造する必要があります。こうした背景から、ソフトウェアの重要性が益々高まっており、ソフトウェアに対するマインドの変革が必要と考えています。
及川氏:同時にソフトウェア以外の重要性も高まっています。ソフトウェアを最大活用するために、ハードウェアやネットワークがどうあるべきかを考える必要があり、そうしないと生き残っていけない世の中になっています。極論を言うと皆がITの専門家になるべきです。例えば、これまで非IT企業とされてきた小売企業もAmazonに対抗するためにIT企業化が求められており、米国のウォルマートなどは進めてきました。非IT企業がIT企業に向かっていくには壁がありますが、一歩踏み出すにはITを特別視しないことです。ITの重要性と特殊性を理解するためにはITで成功している企業の真似をすることが近道ですが、多くの会社がそれをしないのは、「あの会社は特別だから」と自分たちとは別の世界の住人だと思ってしまっているからです。
竹内:こうした現状に対してITベンダーは、DX推進への道筋を提供することで変革をサポートしていきます。従来のITベンダーの立場から、価値そのものを創造していくことを考えていかなければなりません。

――エンジニアのあるべき姿について、どう考えていますか。

竹内:今日のエンジニアが意識しなければならないのは、企業にどのような価値を生み出せるかで、求められることの難易度は上がってきていると考えます。
及川氏:同時に面白くなってきているはずです。常に難しいことにチャレンジしたいエンジニアは多いのではないかと思います。社会は課題だらけですが、それが何なのか一目瞭然ではないので、課題発見能力がエンジニアにも求められます。白紙を探し出し、そこに絵を描くこと、これを楽しむことも忘れないでほしいです。
竹内:エンジニアにとっては答えがない世界に対して挑戦する喜びが広がりますし、これによってエンジニアの価値は益々高まっていくと思います。
及川氏:加えて、エンジニアの方々には、模範となるロールモデルを探すのではなく、まだ白紙のままの領域を見つけ、そこで何かを楽しんで作り、自分自身がロールモデルとなるようなことを目指してほしいですね。

――ITに関わる企業の今後の展望について、どう考えていますか。

及川氏:キーワードは「価値」、いかに生み出していくかが重要で、これを起点に事業会社とITベンダーは何を志向するか考えるべきです。DXの本質は、ITの専門家へと成長し全て内製化していくことです。
竹内:ITベンダーの立場では、内製化に対して様々な考え方があると思います。ネガティブな意見は、従来の仕事が減ってしまうのでないかというもので、ポジティブな意見は、内製化で生まれる事業会社の課題に対してサポートできるというものです。行動変革や人材育成の面など、これまでよりも提供できる価値は大きくなると考えています。
及川氏:価値創造のコーチとしての立ち位置ですね。事業会社が全て技術に精通することは難しいため、ITベンターは価値創造の伴走者としてサポートしていくことが理想的な関わり方だと思います。
竹内:これからのITベンダーは、今の技術を使って価値を創造することに加えて、次の技術の可能性を検証するという役割が大きくなると考えています。これは事業会社には難しく、ITベンダーが安心・安全な技術として社会に提供していくことが求められると思います。

本件に関するお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社

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