エラー発生時の情報収集に関するおすすめ情報

今号では、エラー発生時の情報収集に関するおすすめ情報として、Trace File Analyzer (TFA) Collector をご紹介します。是非ご一読ください。

エラー発生時の情報収集に関するおすすめ情報

Database や Grid Infrastructure、Clusterware 等で問題が発生した場合、お客様は調査に必要な情報をどのようにして収集されていますでしょうか。情報が格納されているディレクトリ配下にもたくさんのファイルがあり、一目で必要なファイルがどれであるかの判断がつかずに困ったなどという経験はないでしょうか。

サポートでは、Database や Grid Infrastructure、Clusterware 等の環境で発生した問題についてお問合せいただいた際に、まずアラートログやトレースファイル、そして OS のログ等を収集いただき、内容を確認いたします。

Trace File Analyzer (TFA) Collector をご利用いただくと、これらの情報を簡単に収集することができます。これによってサポートの調査の初動を円滑に進めることができ、結果として早期に問題解決が図れる可能性があります。
今回は TFA Collector について概要をご紹介します。

TFA Collector とは

TFA Collector は、Clusterware / Grid Infrastructure や Database の診断情報収集を簡素化する診断情報収集ユーティリティです。診断情報の収集と、パッケージ化の機能があります。

TFA Collector は Grid Infrastructure の 11.2.0.4 パッチセットから Grid Infrastructure と一緒にインストールされます。

Grid Infrastructure、Database などの製品と独立している為、製品バージョンに依存せずに動作します。

なお、Grid Infrastructure 11.2.0.4 より前の環境や、Database の環境等、TFA Collector がインストールされていない環境では、KROWN#166285 に入手方法(ダウンロード)及びインストール方法が記載されておりますので、ご確認ください。

TFA Collector は下記のプラットフォームでサポートされています。
※ すべてのプラットフォーム上で BASH shell 3.2 および JRE 1.5 以上が必要です。(Grid Infrastructure に付属の JRE をご利用いただけます。)

  • Intel Linux (Oracle Linux, RedHat Linux, SUSE Linux)
  • Linux Itanium
  • zLinux
  • Oracle Solaris SPARC
  • Oracle Solaris x86-64
  • AIX
  • HP-UX Itanium
  • HP-UX PA-RISC

TFA Collector で実現できること

一つのコマンドで全クラスタ・ノードの情報収集とパッケージング
単一ノードから実行された一つのコマンドで、すべてのクラスタ・ノード上のアラートログ、トレースファイル、OSログ等を収集し、パッケージングすることが可能です。また、診断データ収集の対象 (Database、Clusterware、ASM、OS等 ) を指定して収集することも可能です。これによって、今まで各ノード毎にファイルシステムにアクセスしていたログ収集とパッケージングの手順が簡略化されます。
期間を指定した診断データの収集
診断データ収集の期間を指定することが可能です。
これによって、ファイルサイズを縮小するために対象や期間を目視で絞ってログの収集をしていたものを、コマンド一つで実施できるようになります。
診断対象ファイル内のスキャン
条件を指定して診断対象ファイル内をスキャンすることが可能です。
任意の期間、キーワード等を指定し、特定の期間内に出力された内容と日時の一覧を確認できます。これによってエディタのテキスト検索や OSコマンド等を利用してエラーの有無を確認する必要がなくなります。
アラートログ (Database、ASM、Clusterware 等)に対する Real Time Scan と、自動データ収集 (オプション機能で、デフォルトでは OFF )
事前に設定されている特定のキーワードが出力された場合に自動で診断情報を収集します。事前に設定されたキーワードの一覧はユーザーズ・ガイドで確認できます。

まとめ

TFA Collector をご利用いただくと、サポートへ問合せいただく際にまず最初に取得・提供いただきたい情報が簡単に収集できます。
必要な情報の収集にお困りの際は、ぜひ TFA Collector を使用して情報を収集することをご検討いただければと思います。

(オラクル事業部 技術担当サポートセンターG 長瀬)

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