【プレスリリース】NTTデータ先端技術、オープンソースCMS「Drupal」の日本語翻訳版開発者向けドキュメントを公開

~日本国内Drupal開発者不足の解消およびDrupalコミュニティ活性化による市場拡大への貢献~


ニュースリリース - 2016.06.09

NTTデータ先端技術株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:三宅 功、以下、NTTデータ先端技術)は、コンテンツの柔軟性やデザインの自由度の高さなど高度なウェブサイト開発に優れているオープンソース(以下OSS*1)のコンテンツマネージメントシステム(以下CMS*2)であるDrupal*3の日本でのさらなる市場拡大、日本コミュニティ*4の活性化のため、Drupalアソシエーション*5およびCipix*6が英語で公開している概要や開発基礎知識、システム構成などの開発者向けドキュメントを日本語に翻訳して本日公開します。
これにより、Drupal日本語ドキュメントの不足や日本国内のDrupal開発者不足を解消し、日本コミュニティの活性化につなげ、Drupal日本市場の拡大に貢献します。

背景と概要

エンタープライズ向けCMS市場でシェアを拡大しているDrupalは、従来普及しているCMSと比べ、コンテンツの柔軟性やデザインの自由度の高さのほかに、細かなアクセス権限の制御やユーザー管理などの高度な機能を持つことが特長です。その特長によって複雑で大規模なウェブサイトの開発に対応することができ、欧米を中心に幅広く活用され市場を伸ばしています。
欧米では、Drupal開発者向けのイベント開催や技術情報の提供などの活発なコミュニティの支援を受け市場を拡大し続けており、今年2月にアジアでは初となるカンファレンスがインドで催されるなど、アジア圏においてもDrupal市場は年々拡大しつつあります。
日本でもDrupalを利用したウェブサイトの開発など、市場は年々拡大していますが、海外でのビジネス規模におよぶほどではありません。その理由としては以下といわれています。

  • 日本語のドキュメントや書籍が少ない。
  • 日本でのコミュニティ活動が活発ではない。
  • 日本におけるDrupal開発者が少ない。

Drupalの高度な機能を使いウェブサイトの構築を行うためには、寄与された拡張モジュールを追加し設定していく必要があります。しかし、設定の詳細や新規にモジュールを作成する際の技術情報などは、英語のドキュメントしか存在しません。このようなDrupalに関する日本語ドキュメントの不足が、英語に対する苦手意識の強い日本ではDrupal開発者不足につながり、日本コミュニティは海外に比べて規模が小さい状況です。そのため、海外のコミュニティのような活発な技術的課題解決方法などの情報が不足し、Drupal開発者がなかなか増えていかない状況です。
このような理由により、大規模なウェブサイトの開発ニーズがあるにも関わらずDrupalを選択肢から外さざるを得ない現状であり、日本市場の発展が妨げられてしまっていると言えます。

NTTデータ先端技術は、以前から各種プロジェクトでDrupalを活用し、5年前よりDrupalを利用したウェブサイトの構築や導入、拡張モジュールの提供などトータルサービスを展開しています。
また、Drupalの創始者であるDries Buytaert氏がCTOを務め、Drupalコミュニティを先導してきたAcquia*7と、日本における課題を共有し、開発者育成についてやコミュニティの活性化についてなど情報交換を行っています。
それらの経験を通して、日本におけるさらなる市場拡大のためには、開発者不足の解消やコミュニティの拡大に尽力することが必須であると感じています。

そこで、Drupal日本語翻訳版を本日公開し、日本人開発者へ技術情報の提供を行うことにしました。そして、このような取り組みを日本コミュニティと共有することで、日本人開発者へさらに貢献できるように力を入れて行きます。

日本語翻訳ページ

以下の内容について日本語翻訳したサイトを公開します。

Drupalの概要について(Drupalアソシエーション提供)
Drupal全体の構造およびDrupalのシステム構成、実績などについて説明します。
Drupalでの開発について(Drupalアソシエーション提供)
Drupalで開発を行う際に必要となる、基礎知識およびモジュールの開発方法について説明します。
Drupal8の理解について(Cipix提供)
Drupal8を理解する上で必要な、システム構成や構造について説明します。
  • 翻訳ページトップ

    ※該当コンテンツは掲載期間が終了しました。

エンドースメント

Drupal日本コミュニティ (g.d.o/japan)

今回NTTデータ先端技術が開発者向けドキュメンテーションを和訳し、コミュニティがメンテンナンスできる形で公開してくださることは、日本の Drupal 普及において大変重要なことだと感じています。
以前から、日本語の文献が少ないことが日本における Drupal の普及を妨げる一因であると考えれられていました。NTTデータ先端技術によるドキュメンテーションの和訳によりその障壁の一つが取り払われ Drupal 利用の敷居が下がることが、日本における Drupal 普及の促進につながることを期待しています。また、ここ数年 ANNAI*8などの継続的な努力によって日本のコミュニティが着実に育っている印象を受けますが、ドキュメンテーションのメンテナンスを通して、コミュニティが今後さらに発展していくことを願っています。

Acquia (Joe Wykes, VP of global channel )

NTT Data Intellilink is helping companies take advantage of open source innovation with Drupal. Acquia is working together with NTT Data Intellilink to help organizations in Japan succeed with their Drupal initiatives and develop great (WEB or digital) experiences.

Cipix (Mark Rooijens)

Cipix supports your activities and the expansion of the Drupal market in Japan

今後について

NTTデータ先端技術は、今後も日本の開発者支援として各種Drupalドキュメントの翻訳を行い公開していきます。また、日本におけるコミュニティ活性化の取り組みとして、DrupalCamp*9などのイベントにも積極的に協力していく予定です。さらに、Drupalを利用したサービス提供にこれまで以上に力を入れていくと共に開発者を育てるためのサービスを増やしていきます。

  • 当社提供サービス:CMS導入サービス(Drupal)
    http://www.intellilink.co.jp/business/software/cms.html

NTTデータ先端技術のDrupalへの取り組み

2010年 Drupal6を用いて研究開発者向けのサイト構築を実施
2011年 Drupalを利用したサービスの提供開始
2012年 Drupal7の案件適用開始
2012年 公共案件への適用開始
2013年 法人案件への適用開始
2015年 Acquiaとのパートナーシップ締結
2015年 Drupal8への案件適用開始
2016年 日本コミュニティ、日本人開発者への貢献開始
  • *1 OSS:ソフトウェアのソースコードが無償で公開され、改良や再配布を行うことが誰に対しても許可されているソフトウェア
  • *2 CMS:ウェブコンテンツを構成するテキストや画像、レイアウト情報などを一元的に保存・管理し、サイトを構築したり編集したりするソフトウェア。
  • *3 Drupal:オープンソースのCMS(Content Management System) https://www.drupal.org/
  • *4 Drupal日本コミュニティ:日本で活動しているDrupalユーザー同士をつなぎ、Drupalを使う上で知りたい情報や困ったときに助け合う活動をおこなっている。 https://groups.drupal.org/japan
  • *5 Drupalアソシエーション:Drupal開発コミュニティの中心であり、Drupal開発プロジェクトの推進・管理・サポートなどの活動を行っている。本家コミュニティとも呼ばれる。 https://www.drupal.org/association
  • *6 Cipix:ロッテルダムでDrupalを利用したビジネスを展開している企業。開発者向けに複数のドキュメントを公開している。 https://cipix.nl/
  • *7 Acquia:Drupalの創始者Dries Buytaert氏がCTOをつとめる企業。Drupalのプラットフォームサービスを提供している。 https://www.acquia.com/
  • *8 ANNAI:Drupal専門のウェブシステム開発会社。Drupalの日本コミュニティの代表として勉強会などを開催している。
  • *9 DrupalCamp:世界各国で開催されているDrupal開発者向けイベント。日本では2014年に初めて京都で開催された。
  • * その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社

営業推進部 営業推進担当 広報グループ
大西
Tel:03-5843-6860

製品・サービスに関するお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社

ソリューション事業部 スマートソリューションビジネスユニット CMSグループ
落田、鈴木
e-mail:drupal@intellilink.co.jp
Tel:03-5843-6880