クラウドネイティブ時代を見据えた次世代バックアップソリューションの検証・評価を実施

~ノウハウの蓄積によりコンサルティングサービス提供を目指す~

お知らせ
ニュースレター - 2021.06.25
     
近年、企業のDX推進に伴い、データの利用目的が多様化し、また保護対象となるデータの種類が増えたことで、従来のオンプレミス環境に加えて、クラウド環境にも対応した次世代バックアップソリューションへのニーズが高まってきています。その一方で、システム障害やランサムウェア被害などに起因した大規模なデータ損失事故の発生が増加傾向にあり、多くの企業でバックアップデータの重要性が叫ばれるようになってきています。
このような背景からNTTデータ先端技術では、日本ヒューレット・パッカード、 Cohesity Japanと連携して、クラウドネイティブ時代を見据えた次世代バックアップソリューションの検証・評価を実施しました。

検証概要

評価対象製品として選定したCohesity DataProtectは、オンプレミスからクラウド、データ分析基盤やIoT基盤まで幅広くカバーすることができるマルチプラットフォーム対応のスケールアウト型バックアップアプライアンス製品です。従来から存在する主要バックアップ製品は構成要素が多く、バックアップシステムの構築や運用管理にかかる負荷が高くなることもありますが、Cohesity DataProtectはシンプルな構成が最大の特長であり、バックアップシステム全体を1つの機能で管理することで、運用管理負担の大幅削減が可能です。

図1:構成イメージ

検証作業実施にあたり、Cohesity DataProtect v6.3.1a(アップグレード後 v6.3.1b)と、VMware vSphere 6.7基盤を連携した簡易的なマルチテナント環境を構築し、VADP(vStorage APIs for Data Protection)バックアップ/リストアの動作確認および障害発生時の挙動、ソフトウェア更新やクラスタ拡張など、これまで培ってきたバックアップシステム導入設計時の観点をもとに、基本的な機能確認を実施しました。また、上記観点に基づいた基準での検証作業に追加し、今後の需要を想定した機能の評価作業を実施しました。

図2:検証環境構成

分類目的検証方式、確認視点
基本機能仮想マシンのオンラインバックアップとリストア・VMware VADP連携による仮想マシンバックアップ/リストア動作の確認
性能データ削減効果およびバックアップ性能確認・重複排除/圧縮機能による保管データ容量の削減効果の確認
・高速バックアップ機能(MegaFile)による大容量データのバックアップ時間短縮効果測定
運用ハードウェア障害時の通知機能および動作影響の確認・HDD1本の抜去やノード1台停止により、Cohesityクラスタ内部の疑似障害発生状態を再現。アラート発報動作およびバックアップ動作への影響を確認
運用無停止でのバックアップ基盤拡張およびファームウェア更新の実施・無停止での3ノード→4ノードへの拡張(スケールアウト)動作確認
・無停止でのクラスタ全体へのローリングアップデートによるファームウェア更新の自動実行を確認
機能確認マルチテナント機能確認・マルチテナント構成のvSphere環境と連携した、テナント間におけるデータアクセス可能範囲の確認
・テナント管理者から各提供テナントに対するデータアクセス可能範囲の確認

図3:検証実施概要

NTTデータ先端技術では本検証作業で培ったノウハウをもとに、統合データ管理製品としての「Cohesity Helios」のさらなるノウハウ獲得、蓄積および、技術者育成を継続していきます。

※検証作業実施時点(2020年10月~12月)において、Cohesityはバックアップ/リカバリー機能をメインとした製品でしたが、2021年6月現在、プラットフォームを意識しない統合データ管理製品「Cohesity Helios」として再構成されています。これに伴い、検証時に使用していた製品「Cohesity DataPlatform」はHeliosの一部として再構成され、現時点では存在しない製品名となりました。現在は、「Cohesity DataProtect」が同社のバックアップ&リカバリーソリューションを表す製品名となったため、本記事では「Cohesity DataProtect」を使用しています。

今後について

NTTデータ先端技術では本検証作業で培ったノウハウをもとに、統合データ管理製品としての「Cohesity Helios」のさらなるノウハウ獲得、蓄積および、技術者育成を継続していきます。

日本ヒューレット・パッカード合同会社からのエンドースメント

HPEは、NTTデータ先端技術株式会社様の「クラウドネイティブ時代を見据えた次世代バックアップ製品の評価作業」に関する取り組みを心より歓迎いたします。

弊社では、日々生み出される世界の最先端のサードパーティ製ソリューションから有力な製品を見出し、幅広く新たな価値をお客様にご提供する取り組みを推進しています。
オンプレミス環境からクラウド環境にまたがり、ハイブリッドに保存されたデータをどのようにバックアップしていくかはデジタルトランスフォーメーションの大きな課題です。
Cohesityはこの取り組みを通じて提供されている有力ソリューションの一つです。

今回の取り組みは、NTTデータ先端技術様がこれまで培ってきた当社ハードウェアの豊富な導入実績、バックアップシステム構築の経験、Cohesityの知識を組み合わせたものであり、多くの企業のデジタルトランスフォーメーションのさらなる推進に貢献いただけることを期待しております。

日本ヒューレット・パッカード合同会社
コアプラットフォーム事業統括
執行役員
本田 昌和

注釈

*文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社
営業統括本部
営業企画推進部
企画担当
TEL:03-5843-6860

検証内容に関するお問い合わせ先

NTTデータ先端技術株式会社
基盤ソリューション事業本部
プラットフォーム事業部
プロフェッショナルサービス担当
TEL:03-5843-6820