Azure コラム 第9回:Azureマイグレーション支援ツール - Azure Migration Checker
Azureコラム第9回は前回に続いて実弾系 「Azureマイグレーション支援ツール - Azure Migration Checker」をお届けします。
はじめに
Windows Server 2012/2012R2のサポート終了があと1年ちょっと(本稿執筆時点)に迫り、無料の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)の対象となるAzure Virtual Machines へのマイグレーションを検討されている方もいらっしゃると思います。
本コラムではそんな方々への一助になればと思い、VHDアップロードによるマイグレーションに当たっての互換性チェック自動化のために作成した Azure Migration Checker をご紹介いたします。
前提条件
- ●!!!!! Warning スクリプト実行による環境影響への責任は取り兼ねますのでくれぐれも自己責任でお願いします !!!!!
- ●動作確認はWindows Server 2012R2にて行っています。
- ・開発中は2012/2016/2019も使用してましたので動作はするんじゃないかと思います。
- ・更新プログラムは最新化して動作確認を行っています。
- ●追加モジュールとしてPesterとExtentReports .NET CLIを使用しています。
- ●チェック対象の仕様はAzure にアップロードする Windows VHD または VHDX を準備するを参照しています。
- ・アーカイブ内のDocフォルダーにドキュメント化したものを置いてありますのでご参照ください。
環境構築
アーカイブを解凍して任意の場所に置くだけです。スクリプトの中で相対パスを記載していますのでフォルダーおよびファイルの配置は変えないでください。
操作手順
- 1. Run.ps1 を実行します。
- 2.
自動的にテストが実行されますので少しお待ちください。
[テスト実行中]
[テスト完了]
- 3.
Resultフォルダーにテスト結果レポートと修正用のサンプルスクリプトが格納されます。
[index.html テスト結果レポート]
[sample.txt サンプルスクリプト]
- 4.
サンプルスクリプトはそのままPowershellにコピペして実行出来るようになっていますので適宜必要な分ご利用ください。
[サンプルスクリプト実行]
[サンプルスクリプト実行後の再テスト]
partmgr.sysのバージョン不足
[サンプルスクリプト実行後の再テスト]画面で1件のFailedが残っていますが、これはpartmgr.sysのバージョン不足が検知されるものです。
ただこちらどうやっても解決することが出来ずサポートに問い合わせたところ、
次にパッケージ管理情報を確認いたしました結果、 管理情報としては、6.3.9600.17401 が認識されることを確認いたしました。
上記調査内容よりシステムのパッケージの適用状態としては正常な状態にあり、該当の Binary バージョンも正常な値であると想定され、該当の更新プログラムが正常に適用され管理情報では 6.3.9600.17401 と認識される状態となりますため、ご安心いただければと存じます。
と言う回答を得ており互換性の問題はないとのことでした。(正常にバージョンが取得される環境もあるかと思いスクリプトはそのまま検知されるようになっています。)
スクリプトのご提供について
GitHubにてスクリプト公開と出来れば恰好良かったのですがちょっと環境が整わず、お手数ですが下記問い合わせフォームよりリクエストをいただけますでしょうか。折り返しの連絡でご提供させていただきます。
おわりに
Azureコラム第9回いかがでしたでしょうか。
本コラムでは無料のESU適用対象としてAzure Virtual Machinesへのマイグレーションを取り上げましたが、選択肢は他にもAzure StackやAzure VMWare Solutionなどがあります。
この機会にAzureを中心にしたフルクラウド・ハイブリッドクラウドへのマイグレーションを検討されてはいかがでしょう?もしお困りごとがございましたら是非ご相談いただければと思います。
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