第1回 VMware認定資格の種類
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はじめに
連載の初回として、VMwareが提供している認定資格と仮想化製品の全体像を確認しておきましょう。
まず、VMwareの認定資格は、営業向け・技術者向けの2種類があります。
※ 記載内容は2016年7月のものとなります。
営業向け認定資格
営業向けの認定資格は、次の11つに分類されており、資格種別毎にVSP (VMware Sales Professional)、VTSP(VMware Technical Solutions Professional)の2種類があります。
資格種別 | キーワード |
---|---|
SV | サーバーの仮想化 |
DV | デスクトップの仮想化 |
SDS | ストレージの仮想化 |
NV | ネットワークの仮想化 |
SDDC | Software-Defined Data Center |
MM | モビリティ管理 |
MO | 運用管理 |
MA | 自動化 |
Hybrid | ハイブリッド クラウド |
CP | クラウド プロバイダ |
BC | ビジネス継続性 |
本連載における営業向け認定資格の紹介は以上に留め、以降、技術者向け認定資格の情報を提供させていただきます。
技術者向け認定資格
技術者向けの認定資格および製品は4つに分類されます。
資格種別 | 主な製品名 | 製品の概要 |
---|---|---|
DCV (Data Center Virtualization) |
vSphere | 主に仮想化の基盤を提供する製品群。サーバーハードウェアを抽象化し仮想マシンを提供する。 |
DTM (Desktop and Mobility) |
Horizon | 仮想マシンのメリットを活用しエンドユーザーのIT環境を最適化する製品群。 |
NV (Network Virtualization) |
NSX | ネットワークの仮想化機能を提供する製品群。ネットワークハードウェアを抽象化して柔軟で迅速なネットワークを提供する。 |
CMA (Cloud Management and Automation) |
vRealize(旧称vCloud) | 仮想化基盤の運用監視およびクラウド基盤を提供する製品群。 |
認定資格の詳細を説明する前に、各ジャンルの製品がどの様な機能を提供しているか見ていきましょう。
VMware製品の概要
ここでは、認定資格と関連のある製品毎に、一般的なシステム基盤で求められるコンポーネントについて紹介いたします。 今回は紙幅の都合上、概要説明までに留め、詳しい説明は次回以降に譲ることにします。
vSphere (関連資格DCV)
vSphereは仮想化の基盤を提供する製品です。vSphereの主要コンポーネントは「ESXi」「仮想マシン」「vCenter Server」の3つです。その他、仮想マシンの保護などを目的とした複数のコンポーネントが存在します。
- ESXi
- VMware のベアメタル型ハイパーバイザー製品です。ESXiは物理サーバーに直接インストールして利用します。ESXiを導入することで「CPU」「メモリ」「ネットワーク」「ストレージ」リソースの抽象化が可能です。ESXiは抽象化したリソースを用いて、仮想マシンを実行します。
- 仮想マシン (VM)
- ESXiの上で動作する論理的なコンピュータです。仮想マシンはESXiの機能でカプセル化され、コピーの作成や異なるロケーションへの移行も容易に実現できます。
- vCenter Server
- 複数のESXiと仮想マシンを統合管理するサーバーです。vCenter ServerとESXiの関係は1:Nとなります。vCenter ServerとESXiを連携させることで、仮想マシンの可用性を向上させる機能や柔軟なリソース管理などが可能となります。エンタープライズ環境では必須となるコンポーネントです。
その他、仮想マシンの保護を目的としたオプションのコンポーネントを紹介いたします。 これらのコンポーネントは「vSphere Essentials Plus Kit」以上のライセンスをお持ちの方であれば無償で利用できます。
- vSphere Data Protection
- バックアップ機能を提供する仮想アプライアンスです。vCenter Serverと連携して動作し、仮想マシンのバックアップを可能にします。バックアップデータはSAN(ストレージエリアネットワーク)を流れるため、業務LANへのネットワーク負荷を抑え、かつバックアップウィンドウを短縮します。強力な重複排除機能を実装をしており、ストレージ上のバックアップ領域を削減します。
- vSphere Replication
- DR(災害対策)機能を提供する仮想アプライアンスです。仮想マシンのデータ、構成情報などを遠隔地にレプリケーションできます。レプリケーション対象のデータ圧縮機能も備わっており、WANを流れるデータ量を削減できます。
vSphereを活用することでサーバー集約などのコスト削減に加え、物理サーバーでは実現が難しいDRなども容易に実現できます。
後述する「Horizon」「NSX」「vRealize」はvSphereと連携して動作します。
Horizon (関連資格DTM)
Horizonは複数の製品で構成されていますが、ここでは代表的なHorizon Viewについて紹介いたします。 Horizon ViewはVDIを提供する製品です。主要コンポーネントは「接続サーバー(Connection Server)」「View Agent」「Horizon Client」です。その他、仮想デスクトップの運用やセキュリティ向上を目的としたコンポーネントが存在します。
- 接続サーバー
- 仮想デスクトップのプロビジョニング管理とリモート接続の仲介機能を提供する、Horizon Viewの心臓部となるサーバーです。接続サーバーとvCenter Serverを連携させると、仮想デスクトップの自動作成が可能になります。また、Microsoft Remote Desktop Serviceと連携した、アプリケーションのリモート配信にも対応しています。リモート接続の仲介機能はMicrosoftの認証基盤であるActive Directoryと連携して動作します。エンドユーザーは普段の業務で使用しているActive Directory上のユーザーを用いて仮想デスクトップやアプリケーションを利用できます。
- View Agent
- 接続サーバーと仮想デスクトップの連携に使用するエージェントです。View Agentは、エンドユーザーが利用するパソコンに相当する仮想デスクトップにインストールします。View Agentをインストールすることで、高品質な画面転送プロトコルであるPCoIPを利用可能になります。
- Horizon Client
- 仮想デスクトップに接続するために利用するクライアントです。Horizon Clientは、View Agentから受信した画面情報を描写し、エンドユーザーの入力したキーボード・マウス情報をView Agentに送信します。仮想デスクトップは高性能なサーバー上で動作するため、性能の低い端末から仮想デスクトップに接続した場合においても快適な操作が可能です。 Horizon Clientは「Windows」「Mac」「iPhone」「Android」「Linux」「Chromebook」など、様々なOS上で動作します。
続いて、Horizon Viewを拡張するコンポーネントを紹介いたします。これらは仮想デスクトップの運用やセキュリティを向上させます。
- Composer サーバー
- Horizon Viewには、仮想デスクトップの自動作成機能として「フルクローン」「リンククローン」「インスタントクローン」があります。Composer サーバーを導入すると「リンククローン」を使用可能になります。VDIにおけるエンドユーザーと仮想デスクトップの関係は1:1となりますので、エンドユーザーの人数分の仮想デスクトップを作成する必要があります。リンククローンを使用すると、ストレージ容量の削減と仮想デスクトップの管理性が向上します。
- セキュリティサーバー
- インターネット経由でHorizon Viewに接続する際に利用するプロキシサーバーです。セキュリティサーバーはDMZに配置し、Horizon Viewへの接続要求や画面転送プロトコルの転送を行います。
Horizon Viewを導入することで、業務で使用する情報をデータセンタに集約でき、管理性が向上します。営業活動などで外出する場合においても、モバイルルータなどを用いてHorizon Viewに接続すると情報にアクセスできますので、パソコン紛失に伴うデータ漏えいを完全に防止できます。また、最近は無害化のソリューションとしても人気が急上昇しています。
NSX (NV)
NSXはネットワーク仮想化の基盤を提供する製品です。NSXを導入することで、物理ネットワークと仮想ネットワークを分離し、ネットワークの管理性を向上できます。NSXの主要コンポーネントは「NSX Manager」と「NSX Controller」です。
- NSX Manager
- 仮想ネットワークのマネジメントプレーンとなる仮想アプライアンスです。NSX ManagerはvCenter Serverと連携して動作します。vCenter Serverが管理しているESXiへネットワーク拡張用のVIB※を配信したり、vCenter Serverのオブジェクトに対してファイアウォールのポリシーを設定できます。また、最近注目されているマイクロセグメンテーションを実現する分散ファイアウォール機能や、後述するNSX Controllerを管理する機能も備えています。
※ vSphere Installation Bundle。ESXiにドライバや機能を追加する際に用いるパッケージ。 - NSX Controller
- 仮想スイッチやルーティング機能の管理を担当する、仮想ネットワークのコントロールプレーンとなる仮想アプライアンスです。NSX Controllerを導入することで、L2延伸やネットワークの柔軟性を向上させるVXLAN、ルーティングを最適化する論理ルータ機能、NSX Edgeによるロードバランサー/VPN/NAT機能などを利用可能になります。
ネットワークの種類 | レイヤ | コンポーネント |
---|---|---|
仮想ネットワーク | マネジメントプレーン | NSX Manager |
コントロールプレーン | NSX Controller | |
データプレーン | ESXi上の仮想スイッチ、NSX Edgeなど | |
物理ネットワーク | - | IPアドレスベースで通信できればどんな機器でも良い |
vRealize (CMA)
vRealizeは複数の製品で構成されています。ここでは、代表的な「vRealize Operations」と「vRealize Automation」について紹介いたします。
- vRealize Operations
- 仮想化基盤の運用監視を最適化する製品群です。「管理パック」を追加することでサードパーティ製品にも対応でき、基盤全体を一つの製品で監視できます。優れたユーザーインタフェイスにより、故障発生時には数クリックで問題箇所を特定できます。また、vSphereに最適化されたキャパシティ管理機能が備わっており、過剰なリソースが割り当てられている仮想マシンの検出や、リソース枯渇時期の予測も可能です。
- vRealize Automation
- VMwareのクラウドコントローラです。vSphereやNSXなどを組合せてプライベートクラウドを構築できます。 クラウドを利用するユーザーは、セルフサービスポータルより任意のITインフラやアプリケーションを利用できます。 製品名の通り、ユーザーへのサービス提供を「自動化(Automation)」できます。
仮想化技術が発展する以前は、新サービス開発の度に、物理サーバーやネットワーク機器、ストレージ装置などのITインフラを調達する必要がありました。調達には数週間から数カ月掛かることも多く、アジャイル開発などのスピードの求められるサービス開発手法の障壁となっていました。
仮想化技術が主流になると、仮想マシンの活用によりITインフラの調達に掛かる時間は大幅に短縮され、数日でITインフラを調達できるようになりました。
さらに、仮想化基盤にvRealizeを導入すると、仮想マシンの展開処理を自動化できITインフラの調達待ち時間を数分に短縮できます。近年、マイクロサービスアーキテクチャなども提唱されており、多数の仮想マシンが必要となる傾向にあります。また、経営環境やニーズの変化に迅速に対応できるITインフラも求められています。vRealizeはこれらを実現するために必須の製品と言っても過言ではありません。
VMware認定資格のロードマップ
VMwareの技術者向け認定資格は冒頭で述べた通り4種類に分けられます。さらに、技術者のレベルに応じて5段階に分類できます。
資格種別 | VCA | VCP | VCAP※1 | VCIX | VCDX |
---|---|---|---|---|---|
DCV (Data Center Virtualization) |
VCA6-DCV | VCP6-DCV | VCAP6-DCV Design VCAP6-DCV Deploy |
VCIX6-DCV | VCDX6-DCV |
DTM (Desktop and Mobility) |
VCA6-DTM | VCP6-DTM | VCAP6-DTM Design VCAP6-DTM Deploy |
VCIX6-DTM | VCDX6-DTM |
NV (Network Virtualization) |
VCA6-NV | VCP6-NV | VCAP6-NV Design VCAP6-NV Deploy |
VCIX6-NV | VCDX6-NV |
CMA (Cloud Management and Automation) |
VCA6-CMA VCA6-HC※2 |
VCP6-CMA | VCAP6-CMA Design VCAP6-CMA Deploy |
VCIX6-CMA | VCDX6-CMA |
- ※1 VCAPはDesignとDeploy、2種類の認定資格が存在します。
- ※2 資格種別CMAのVCAのみ例外として、VCA6-HC(ハイブリッドクラウドに関するアソシエイト認定資格)が存在します。
VMware認定資格を取得する際は、認定トレーニングの受講などの前提条件が存在します。ここでは、全てのVMware製品の主軸となるDCVを基に解説いたします。
DTM、NV、CMAにつきましても、トレーニングや試験の名称が異なるだけで基本的には同じ考え方となります。
VCA6-DCV
VCA6は前提知識のある方であれば試験に合格するだけで取得できます。
無償のトレーニングも提供されていますので、お時間のある方は試験の前に受講いただくことをおすすめします。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | 無償のe-Learning「Data Center Virtualization Fundamentals [V6]」の受講 |
必須 | 試験番号:1V0-601 試験名:VCA6-DCV Fundamentals Exam |
VCP6-DCV
VCP6はプロフェッショナル資格ということで、vSphereの様々な知識が求められます。
そのため、認定トレーニングの受講が必須であったり、2種類の認定試験に合格する必要があります。
VCP6は取得希望者の状態に応じて、複数の取得パスが存在します。
(1) VCPを初めて取得される方
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | vSphere 6の経験(6ヶ月以上を推奨※) |
必須 | VMware認定トレーニング (vSphere: Install, Configure, Manage [V6]など※)の受講 |
必須 | 試験番号:2V0-620 試験名:vSphere 6 Foundations Exam |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Optimize and Scale [V6.0])の受講 |
必須 | 試験番号:2V0-621 試験名:VCP6-DCV Exam |
- ※ 当社ではVMware認定トレーニングを提供しております。上位インストラクターが講義を行いますので、vSphere 6を初めて触るという方も多く受講されてます。
(2) VCPを取得済みだが、有効期限切れで失効している方
VCP認定資格は2年間の有効期限がありますが、仮想化技術の進化は非常に早いため2年間で大きく変わってしまいます。 有効期限切れの方は、最新の技術を習得するためにVMware認定トレーニングから受講し直す必要があります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VMware認定トレーニング (vSphere: Install, Configure, Manage [V6]など※)の受講 |
必須 | 試験番号:2V0-620 試験名:vSphere 6 Foundations Exam |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Optimize and Scale [V6.0])の受講 |
必須 | 試験番号:2V0-621 試験名:VCP6-DCV Exam |
(3) vSphere 5.xのトレーニングを受講したが、VCP5-DCVを未取得の方
VMware認定トレーニングでvSphere 6の新機能を学んだ後に、試験を受ける流れとなります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VMware認定トレーニングの(vSphere: What's New [V5.5 to V6])受講 |
必須 | 試験番号:2V0-620 試験名:vSphere 6 Foundations Exam |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Optimize and Scale [V6.0])の受講 |
必須 | 試験番号:2V0-621 試験名:VCP6-DCV Exam |
(4) VCP6-DCV以外のVCP (DTM,NV,CMA)を取得済みで、かつ有効期限が切れていない方
この場合も、vSphere 6に関する試験 (VCP6-DCV Exam)に合格するだけで、VCP6-DCV認定となります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | 試験番号:2V0-621 試験名:VCP6-DCV Exam |
(5) 旧バージョンのVCP5-DCVを取得済みで、かつ有効期限が切れていない方
vSphere 6の新機能に関する試験 (VCP6-DCV Delta Exam)に合格するだけで、VCP6-DCV認定となります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | 試験番号:2V0-621D 試験名:VCP6-DCV Delta Exam |
VCAP6-DCV Design
VCAPはアドバンスド プロフェッショナル資格ということで、VMware製品に精通している必要があります。 VCAPは「Design」と「Deploy」の2種類がありますが、どちらか片方を取得するだけで「VCAP認定者」を名乗れます。 「Design」と「Deploy」で前後関係はありませんので、得意な分野から取得することをおすすめします。
VCAP6-DCV Design は、vSphereの設計スキルを証明する認定資格となります。
(1) VCP6-DCVを取得済みで、VCAPを未取得の方
必須条件はVCAP6-DCV Design試験の合格のみとなります。ですが、VCAP認定試験は非常に難しく、国内の有資格者はごくわずかです。腕に覚えのある方以外は、VMware認定トレーニングの受講をおすすめします。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-622 試験名:VCAP6-DCV Design Exam |
(2) VCP6-DCV以外のVCP6 (DTM,NV,CMA)を取得済みで、旧バージョンのVCAPを未取得の方
まずはVCP6-DCVを取得して頂き、その後にVCAP6-DCVにチャレンジする流れとなります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCP6-DCVの取得 |
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-622 試験名:VCAP6-DCV Design Exam |
(3) VCAP4を取得済みだが、VCPが有効期限切れで失効している方
まずはVCP6-DCVを取得して頂き、VCAP6-DCVにチャレンジする流れとなります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCP6-DCVの取得 |
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-622 試験名:VCAP6-DCV Design Exam |
(4) VCAP5-DCDおよびVCPを取得済みで、かつ有効期限が切れていない方
必須条件はVCAP6-DCV Design試験の合格のみとなります。vSphere 5.x と vSphere 6 ではvCenter Serverのアーキテクチャも大幅に変更されていますので、この場合もVMware認定トレーニングの受講をおすすめします。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-622 試験名:VCAP6-DCV Design Exam |
(5) VCAP5を取得済みだが、VCPが有効期限切れで失効している方
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-622 試験名:VCAP6-DCV Design Exam |
- ※ VCAP6-DCV Designを取得されても、VCPは失効状態のままとなります。
VCAP6-DCV Deploy
VCAPはアドバンスド プロフェッショナル資格ということで、VMware製品に精通している必要があります。 VCAPは「Deploy」と「Design」の2種類がありますが、どちらか片方を取得するだけで「VCAP認定者」を名乗れます。 「Deploy」と「Design」で前後関係はありませんので、得意な分野から取得することをおすすめします。 VCAP6-DCV Deploy は、vSphereを最適化するスキルを証明する認定資格となります。
(1) VCP6-DCVを取得済みで、VCAPを未取得の方
必須条件はVCAP6-DCV Deploy試験の合格のみとなります。ですが、VCAP認定試験は非常に難しく、国内の有資格者はごくわずかです。腕に覚えのある方以外は、VMware認定トレーニングの受講をおすすめします。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-623 試験名:VCAP6-DCV Deployment Exam |
(2) VCP6-DCV以外のVCP6 (DTM,NV,CMA)を取得済みで、旧バージョンのVCAPを未取得の方
まずはVCP6-DCVを取得して頂き、その後にVCAP6-DCVにチャレンジする流れとなります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCP6-DCVの取得 |
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-623 試験名:VCAP6-DCV Deployment Exam |
(3) VCAP4を取得済みだが、VCPが有効期限切れで失効している方
まずはVCP6-DCVを取得して頂き、その後にVCAP6-DCVにチャレンジする流れとなります。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCP6-DCVの取得 |
推奨 | vSphere の経験(2年以上を推奨※)、およびその他のIT経験 |
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-623 試験名:VCAP6-DCV Deployment Exam |
(4) VCAP5-DCAおよびVCPを取得済みで、かつ有効期限が切れていない方
必須条件はVCAP6-DCV Deployment試験の合格のみとなります。vSphere 6 では様々な機能が追加されていますので、この場合もVMware認定トレーニングの受講をおすすめします。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-623 試験名:VCAP6-DCV Deployment Exam |
(5) VCAP5を取得済みだが、VCPが有効期限切れで失効している方
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
推奨 | VMware認定トレーニング (vSphere: Design and Deploy Fast Track [V6])の受講 |
必須 | 試験番号:3V0-623 試験名:VCAP6-DCV Deployment Exam |
- ※ VCAP6-DCV Deploymentを取得されても、VCPは失効状態のままとなります。
VCIX6-DCV
VCIXはエキスパート資格という位置づけとなります。「VCIX」という名前の試験は存在せず、2種類のVCAP(「Deploy」と「Design」)を両方取得すると自動的にVCIX認定となります。
(1) VCP6-DCVを取得済みで、VCAPを未取得の方
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCAP6-DCV Designの取得 |
必須 | VCAP6-DCV Deployの取得 |
(2) VCPを取得済みで有効期限が切れておらず、かつVCAP5-DCDを取得済みの方
VCAP6-DCV Deployを取得するとVCIX認定となります。旧バージョンのVCAPを取得している方向けの特典となる取得パスです。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCAP6-DCV Deployの取得 |
(3) VCPを取得済みで有効期限が切れておらず、かつVCAP5-DCAを取得済みの方
VCAP6-DCV Designを取得するとVCIX認定となります。旧バージョンのVCAPを取得している方向けの特典となる取得パスです。
推奨/必須 | トレーニング/試験 |
---|---|
必須 | VCAP6-DCV Designの取得 |
VCDX6-DCV
VCDXはVMwareの最高レベルの認定資格となります。2016年7月現在、日本国内での有資格者はいません。
また、現時点においてVCDX6-DCVの取得パスは公開されておりませんので、正式な発表がありましたら本連載でご紹介いたします。
あとがき
初回ということで、VMware製品と認定試験の全体像について紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。 今回は技術的な話はありませんでしたので、物足りなく感じた方も多かったかと思います。
次回以降は、vSphereの理解が深まる内容をお届けする予定ですので、ご期待ください。
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