NTTデータグループ、8万ユーザーが利用する自社基幹ネットワークにオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム「New Relic」を導入
~メトリクスの収集頻度を10倍に増加し、早期のトラブルシューティングに貢献~
背景
NTTデータグループでは、2021年からの4カ年計画で、国内200拠点を結ぶ基幹ネットワークの最新化を進めています。レジリエンス(復元力)、アジリティ(俊敏性)、セキュア(安全性)の強化を掲げた新しい基幹ネットワークは、トラフィックがさらに増大しても安定的にサービス提供できるよう設計が大きく見直され、NFV(Network Function Virtualization)によるネットワーク機器の仮想化、ローカルブレイクアウト、ゼロトラストセキュリティなど、クラウド時代の要求に応えるため最新のテクノロジーを採り入れています。
新しい基幹ネットワークは5,000台規模のネットワーク機器で構成され、国内グループ会社およそ70社、8万ユーザーが利用しています。レジリエンスの強化という観点では、ハイブリッドクラウド環境で複雑化した大規模でモダンなネットワークをいかに可視化し、問題検知と復旧を迅速化するかが課題でした。
このような背景のもと、複数のオブザーバビリティ製品を比較検討した結果、機能面・非機能面の要件をすべて満たし、コスト面での優位性も高いことなどから、「New Relic」が採用されました。
導入の効果
NTTデータグループでは、これまでネットワークの帯域監視、トラフィック監視、経路監視、接続監視を行うためにそれぞれ専用のツールを利用していましたが、基幹ネットワークの可視化とレジリエンス強化のために「New Relic Network Performance Monitoring(NPM)」を導入し、これらの監視機能を統合しました。
「New Relic NPM」は、NTTデータグループが規定する「標準監視項目」を完全に網羅するとともに、5,000台規模の機器で構成される巨大なネットワークにも適合できるスケーラビリティを備えています。さらに、「New Relic」はユーザー数と取り込んだデータ量でコストが決まるライセンス体系を採用しており、大規模環境で、膨大な機器群それぞれに課金される製品よりも明らかなコスト優位性を備えています。
従来の監視ツールでは5分間隔でメトリクスを収集してきましたが、トラフィック量が瞬間的に跳ね上がったときに「肝心なデータを取りこぼしてしまう」「問題がないように見えてしまう」という課題がありました。「New Relic NPM」では30秒の粒度で収集と可視化が可能なため、問題が生じた原因調査の際には、粒度を細かくすることで瞬間的なトラフィック増を把握してトラブルシューティングなどに役立てることが可能になりました。
また、「New Relic」は直感的な操作が可能で、習熟に要する期間が想定より大幅に短くなり、オペレーターのスキルに左右されず、均質に基幹ネットワークの監視を行えるようになりました。今後、「New Relic」のダッシュボードを関係者で共有することで、難しい問題での原因特定から解決までのフローの高速化だけではなく、監視対象をネットワークの監視から社内サービスの利用状況の監視に拡大を見込んでいます。
関連ニュースリリース
New Relic社と提携し、オブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」の提供開始(2023年6月3日)
https://www.intellilink.co.jp/topics/news_release/2023/060700.aspx
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