Oracle Database 21c:リリースの定義を踏まえた21cのご紹介

Oracleサポート通信

2021.04.22

  

はじめに

Oracle Database の最新となる 21c が2020年12月にリリースされました。
2021年3月現在ではクラウド版のみ提供されており、オンプレミス版は2021年上半期にリリースされる予定のようです。

20c はどこにいった?と思われた方がいらっしゃるかと思います。21c は 20c の正式版にあたるものになりますので、20c は 21c と置き換えて捉えてください。

21c についてどのような新機能があるのかはもちろんですが、私が真っ先に気になったこととしてはライフタイムサポートポリシーや不具合修正の期間、非推奨/サポートされなくなるものについてです。閲覧いただいている方にも確認いただきたい内容ですので、ご紹介していきたいと思います。
※本記事は2021年3月19日現在の情報を基に執筆しています。最新情報は文中に記載の URL をご確認ください。

Long Term Release と Innovation Release について

Oracle Database 21c に触れる前に、2020年6月に発表された以下 2 つのリリースの定義をご紹介します。

  Long Term Release Innovation Release
Premier Support リリースから5年間 リリースから2年間
Extended Support Premier Support 終了から3年間 提供無し
Sustaining Support 無制限 無制限

※サービスレベルの違いについては、下記 URL からご確認ください。
https://www.oracle.com/jp/support/lifetime-support/resources.html

Sustaining Support は集積パッチ(RU や RURなど)や個別パッチが提供されず、かつその他制約があるため、有事に備えて Premier Support 期間であり、かつ Extended Support 期間が存在するリリースのものを利用していただくことが望ましいです。

2021年3月現在、最新の Long Term Release は 19c であり、18c や 21c は Innovation Release にあたります。各リリースの詳細な期間については変更となる可能性がありますので、最新情報は下記からご確認ください。

Release Schedule of Current Database Releases (Doc ID 742060.1)
https://support.oracle.com/knowledge/Oracle%20Database%20Products/742060_1.html
※最新情報は My Oracle Support にログインしてご確認いただくことを強く推奨します。

Innovation Release は2年間の Premier Support しかないため、次のリリースが発表された際に短期間でアップグレードの準備・実施が行えない場合には不向きです。また、次のリリースがLong Term Release となるかどうかは公開されていないため、Innovation Release が続く限り同様の問題が発生することになります。

Oracle Database 21c の新機能と非推奨/サポート対象外になるものについて

21c には多くの新機能と拡張機能が含まれています。上述のとおり次の Long Term Release がいつになるかは不明ですが、Innovation Release である 21c を利用しないという場合にも早い段階から新機能の知識やスキルを身につけておくことで、今後のアップグレード計画に役立つと思います。

21c で追加された新機能・拡張機能は、下記 URL から閲覧が可能です。

https://apex.oracle.com/database-features/
https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/21/nfcon/index.html

今回の主旨からは逸れますが、SecureFile Lobs のメンテナンスが非常に簡単になった点についてご紹介します。

これまで、トランザクション処理を停止させず「SecureFile Lobs」の断片化を解消する場合には「表のオンライン再定義」を使う必要がありました。

表のオンライン再定義について
https://www.intellilink.co.jp/column/oracleletter/2016/040100.aspx

上記 URL でご紹介しているとおり、やや複雑であったり容量を費やすものではあるのですが、これがコマンド1つで縮小することができるようになるため、非常に便利そうです。
下記のマニュアルに実例が紹介されていましたので、興味のある方は参照してみてください。

Practice: Shrinking SecureFile LOBs
https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/21/nfcon/practice-shrinking-securefile-lobs-282450249.html

次に、21c で非推奨、サポートされなくなる機能についてです。
下記マニュアルから参照可能です。

Database Upgrade Guide
9 Behavior Changes, Deprecated and Desupported Features for Oracle Database
https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/21/upgrd/behavior-changes-deprecated-desupport-oracle-database.html

際立って目立つものとしては、Non-CDB 構成がついにサポートされなくなる点です。12c から非推奨ではありましたが、19c まではサポートはされていました。これにより少なくとも 1CDB-1PDB 以上の構成が必須になりますので、該当する場合にはご注意ください。
他にも「Microsoft Windows で ACFS がサポートされなくなる」等、環境によっては大きな影響を及ぼす事項がありますので、是非確認してみてください。

まとめ

今回は Long Term Release と Innovation Release の 2 つのリリース定義と Oracle Database 21c の非推奨/サポート対象外についてご紹介しました。利用される場合には、21c が Innovation Release であることを十分に理解した上で検討してください。また、利用されない場合にも、将来的に非推奨、サポート対象外となるものを把握していただき、今後の運用に活用していただければ幸いです。